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大森靖子のことば まとめ6 「君の毎日は全部かっこいいって教えてあげたいよ」

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skreamというフリーペーパーのインタビューが神憑っている。
http://skream.jp/interview/2014/12/oomoriseiko.php


この時代の教科書。








人が生きやすいようにいっぱい作ったルールが、
結局、生きづらさに繋がっているっていうのが今の社会なわけじゃないですか。


メジャーの事務所も、こういうものが売れやすいからこういうものを売り出そうって、
いっぱいいっぱい場数を踏んできて積み上げてきたことによって、
逆に根本が見えなくなっちゃってるというか、時代を読めなくなっちゃってる。
そういうところを1回こじ開けないと、面白いものは続かないなっていうのがあって。


で、実際にフェスに出てみたときに、歌を歌っている人が少ない気がしたんです。
上手いバンドが多すぎる。それを観て、これはまずいぞって思ったんですよ。


ただ、ゆとり教育って、本質とか理由とかを説明せずに教育しちゃったんですよね。
敬語とか、"なんで使わなきゃいけないのか?"っていうことを説明せずに、
"敬語は使わなきゃなりません"って教えちゃうような。


そうやって合理的なことばっかりを教えすぎてきたし、
社会の風潮もそういうものだったから、
"そんなんじゃ社会に通じないよ"っていうことを平気で言えて しまう、
ある意味ではすごく正しい子たちなんですよ(笑)。


でも、賢すぎるから、本質的なことは全部すっ飛ばしてるっていうか。
"こういうことをすれば売れる"とか"こういうことをすれば人は盛り上げれる"とか、
その本質にある"何故?"っていうことを全部すっ飛ばして結果だけをやっちゃてるから、
それは 結構危険だなって思ってて。


そしたら、有名な曲で踊ることだけを求めてる人たちが集ってるのかと思いきや、
意外に、よくわかんないし踊りかたもわかんないしどう観ていいかわかんないのに、
私のことをちゃんと観てくれたんですよ。ちゃんと聴いて、耳を傾けてくれて。
お客さんがそういう姿勢の人たちだったから、まだ全然、需要があるなと 思って。
だとしたら、"私だけじゃまずいじゃん"って思ったんです。


本質的な表現を求めてる人がこんなにいるんだってフェスに出て気づけたから、
それなら自分は上手いこと本質を残したままメジャーに出て、
暴れて、1回"こんなのもやっていいんだ!"っていうことを気づかせないと、
(シーンが)本当に行き詰っちゃうなって思ったんです。


でも、ロック・スターって当番制みたいなものなんだなって思うんですよ(笑)。
今他にいないから、やんなきゃいけない。
でも、私なんかがやんなきゃいけないのもまずいなって思いましたけどね(苦笑)。


別に音楽じゃなくてもなんでもいいから表現したい
っていう原動力のあるものが自分は好きだったから、
そういう人に熱を与える作業がしたいって思ってきたけど、
それとは別にめちゃくちゃ音楽オタク的な自分もいるわけで。
それをどう隠してやろうか、バレないようにバレないようにしたいってずっと思ってたけど、
意外にバレるんだなって。


あとは、難しいことをやってるって思われたくないんですよね。
どんどんみんなに感覚的になってほしいし、どんどんみんなに作品を作ってほしいし。
音楽だけ じゃなくても、絵を描くことでも服を作ることでも、
"ものを作るってこんなに楽しいよ"っていうことが先に伝わってほしいから。
コンビニの前にいるギャル とかにも伝わってほしいんですよね。


人間って本質を怖がるし、私が忠実に表現っていうものをすると、
目の前でおじさんが急に裸になるのと同じような衝撃を与えて、
"うえっ、無理ー!"ってなっちゃうと思うんですよね。


本当は、メロディと声だけで伝わるのが1番いいと思ってるし、
それで伝わると思ってるんです。でも、それだと飽きちゃうし、
それじゃあエンターテイメント にならないから言葉がある、ぐらいの感じに思ってて。


"脳みそをジャブジャブ洗おう"っていう意味の方が自分の中では強くて。
ライヴも段々と、自分がゲロ吐いてるとか自分が脳みそを見せてるっていうイメージから、
みんなの脳みそを引っ張り出して"こんなんだよ"って見せてるイメージの方が強くなってきて。


お客さんの顔の表現力の方が自分の音の表現力より勝ってたりするんですよ。
すごい泣いてたり、嫌な顔してたり、退屈そうな表情してたり......すごい なぁと思って(笑)。
それって、Twitterで"よかった!"とか呟くのよりも速いし、強いし、
そっちの方が感動しちゃうわけじゃないですか。
人間力ってこういうことだな、人が生きるってこういうことだなって思って。


Twitterみたいな安易なのって、あれはやっぱり表現じゃないから。
無料だし。お金を払ってライヴに来るって、それだけ労力を費やすってことだから、
"ライヴに来る人たちは表現をしに来てるぞ"ってすごい思ったんですよね。


人ひとりが生きてるっていうことのバランスを保てる場所を作りたいと思ったんですね。
私が生きてることと、お客さんひとりが生きてることの重みを同じくら いにしたかった。
その均一化を図ってるのか自分のライヴだなって思って。
みんなで脳みそを見せ合いっこして、同じ音を味わって、スッキリして帰ろうみたい な......
自分のライヴはそんな場所だなって思ったんです。


でも、みんな面白いですよ、やっぱり。"すんげぇ走って来たんだろうな"とか、
"今日化粧薄いから、急いだのかな?"とか、可愛いじゃないですか、
その人の1日みたいなものがわかるから。だから、好きなんですよね。


そのときに、自分が何を作るべきかとか、本当にしたいこと、社会に対してすべきことを、
洗い出して考え直したんです。なんで売れないのかとか、
なんでこんなに何をやっても意味ないのか、とか。
じゃあ、何をやれば意味があるのか、とか......
ものを作ることに関して、自分の気持ちをどう表現するか?って ことばっかりやってたから(笑)。


"写真は死の匂いが強すぎるから、
あんまり死の匂いのしない写真を撮ってください"って言ったんですよ。
写真って、過去を切り取ったものじゃないですか。
それに四隅があって限界があってって、どうしても死の匂いがするのは当たり前なんだけど、
それをなるべく消してくださいって言って。


だから、"生きていく"っていうことに対しての思いはありますね。
死の匂いがする表現は嫌です。
でも、生きれば生きるほど死の匂いは強くなるわけじゃないですか。
なるべくそれを排除したいっていうのがありますね。


あと、やっぱりみんな自分が上手くいかないのを誰かのせいにしたいだけだから。
それでその人が円滑に行くならいいけど、
それを私のせいにしたところで何も円滑には行かないよって思う(笑)。
それでお前はどうにもならんよって。
まぁでも、私も売れてないときに、売れてるバンド見て文句言ってましたからね (笑)。
でも、結局売れてないのは自分のせいなわけじゃないですか。


自分に影響力がないことに絶望してる人が多いと思うんです。
でも、自分の1個の感情とか、自分の中の"なんで?"っていう気持ちとか、
言葉にできないけどなんかあるなっていう気持ちって、絶対に人にすごい影響を与えるものだから。


"こういうことを思っちゃいけないんじゃないか"って考えちゃうことって、
まだまだいっぱいあると思うんですね。特に女子。
こういうことを考えた時点でア ウトだって思われるから、
感情をなかったことにして消してしまう、みたいな......
そういうことってよくあることだと思うんですけど、それを消した い。


みんな、ネットとかで表現してる気になってるのかもしれないけど、
私には"ネットって今ってすぐに表現できていいよね"じゃなくて、
"表現しても表現しても意味なくて可哀想だね"って思えちゃう。


だから、ひとりひとりが生きてること、
ひとりひとりがものを考えることに対して肯定的でいたい。
ちゃんと生きてほしい。
その人がその人の会社とかでできる ことだってもっとあると思うし。
生きる意義、みたいな......
それをみんながしっかり考えたらもっと面白いはずなのにって思いますね。
そこに対して働 きかけができればいいなと思います。
by ayu_cafe | 2014-12-02 07:52 | 大森靖子 | Trackback(3) | Comments(0)
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