酒井抱一!円山応挙!並河靖之!伊藤若冲!ル・コルビジェ!きゃー!
かねてから、要チェキだとおもっていた
宮内庁、三の丸尚蔵館。
その名宝を国立博物館平成館で一挙に展示、
とのことで行ってきました。
若冲の「動植綵絵」全30幅が目当てだったのですが、
照れくさいほど好きな酒井抱一があって
気絶しそうになりました。
電話で混雑状況を聞いてでかけましたが、
入場制限されていて、でも、2分くらいかな、
待ったの。
休日は、2時間待ちとからしい。。
しかし、こういうチケットのデザイン、
なんとかならないものか。。。
パリの自然史博物館のチケットとか
カッコよかったなあ。。
基本的に、伊藤若冲の絵の前には
びっしりと国民のみなさまがならんでらして
近づけません。。
でも、遠巻きでも十分迫力。
青物問屋の若旦那だった若冲が、
絵の具と下地に異常に高価なものをつかったためか、
この現代に異常な発色が異常なままで迫ってきます。
若冲を語るときに、「男色」ってキーワードも
あるらしいんですが、
まあ、わりと優れた芸術には、そのキーワードって
ふつうにあると思います。
ビスコンティにも、ローリングストーンズにも、
ルイスカーンにも。。。
若冲マグネット。。
細見美術館の「瓜」も見に行きたいなあ。。
そしてそして、
「花鳥十二ヶ月図」by酒井抱一
「至福」しか感じませんでした。
あ〜なんていいんだろ、包まれているようでした。
(↑芸術的批評語彙ゼロ)
あの柿なんて、この世の奇跡だなあ。。。
優れたものって、謙虚さと勇気が
身体にひろがる。。
酒井抱一ポチ袋。。
酒井抱一は、異様にグラフィカルなので、
グッズ映えしますね。
(↑グッズ的側面から批評。。)
円山応挙の素晴らしい孔雀もよかった。
若冲と酒井抱一に挟まれていると
円山応挙の王道感というのがよくわかります。
だから逆に、現代的にいまひとつ
盛り上がらないのかな。。
でも、異能の若冲、圧巻の円山応挙、
鋭利な酒井抱一、とのこのラインを
くりかえし、いったりきたりできるこの至福。。。
いつか、大英博物館の応挙の氷もみたい。。
そしてそして、うわー
並河靖之の七宝がある!きゃー。
INAXさんから出てる七宝の本は
ベッドの横において、寝る前に見てるくらい好きなので、
ひとりで超もりあがってしまいました。。
あー清水の美術館行きたい。。。
素晴らしい蒔絵もあったし
やっぱ、三の丸尚蔵館、グレイト!
と思いました。
ひととおりみて、
もういちど、酒井抱一、見よ、
と思ってすたすた「動植綵絵」がずらりと
ならんでいる部屋をあるいていたとき、
突然、すべての「動植綵絵」が
せまってくるような感覚に襲われて
ゾクゾクッとしました。
ああ、こうやってふかんで
パースで見るのかあ、なんて思いました。
もしも、中央に相国寺の「釈迦三尊像」の絵が
おかれて、オリジナルに近い配置になっていたら、
どうなっていたかわかりません。。
凄いものって身体に作用するんですよね。。。
かえりには、日本に唯一ある
コルビジェ建築を堪能して帰りました。
わたしはこのアングルが好き。
階段がこんなに効果的だなんて。。
しかし、あの傘立て、コルジビジェ、怒ると思う。。笑
それにしても水平ラインの美しさ。。。
写真の奥には、ロダンの地獄の門があります。。
上野は、安藤忠雄の国際子供図書館もあるし、
国立博物館の常設展も見たいし、法隆寺宝物館や、
いま、秋の公開をしている庭園の中の
応挙館もみたい。
あー、見たいものたくさんある。。
若冲ってなんて、妖艶で、エロティック…。
生皮を剥いだような…。
生々しすぎて、若干吐き気…(悪い意味ではなく)。
ぶっちゃけたエロスというのか。
グロいほどエロいです。
枯れる気配がまるでない。
酒井抱一は配置のバランス感覚が抜群ですね。
ぽろぽろと音がこぼれてきそうな。
軸の曲線に丸っこさを重ねたものが多いから、
タクトがオーケストラから音色をすくい上げたみたいです。
どことなくメルヘンチックでもあり。
円山応挙は、あまり押し引きがないのですね。
やや平面的というのか。
目の前に持ってきて見せてくれているような。
並河靖之の七宝、ぜひ実物を見てみたいです。
開き直った芸術至上主義(笑)
多彩な作品を楽しませていただきまして
ありがとうございました。
たしかに!いいこというなー(笑)
若冲の評論、このひとことで終わりですね。。
酒井抱一は、まさに配置のバランスなんです。
そして、音楽的だな、とわたしも、
強く思いました。。わたしは、緊張感があって、
生き生きとした繊細なファンクミュージック
みたいだな、と思いました。
間と、きかせどころ、有機的。。。
優れた絵画って音楽的であり、
この自然界っていうのは、音楽的なんでしょうかね。。
楽しんでいただけてよかったです。
ありがと。
ちからがあるものって潔いですよね。。
あんまりこまかく検証なんてしてなそうで、
いちいち小さなつじつまをあわせようと
していない。
このばっさり、潔く斬られる感じが
たまらないです。
そしてなぜか、強いものって、
謙虚なんですよね。。
いずれにしろ、博物館だけで
見てるにはもったいないほど、
ポジティで、アグレッシブなものを感じました。。
実物でないと空気の流れが見えないのが残念です。
発色の変化とともに、表情も変わってしまっただろうし。
優れた絵画は音楽的で
優れた音楽は絵画的なのでしょうね。
ステージに近い席でオーケストラを聴くと、特にそう感じます。
視界のあちこちに肌触りの違う音があらわれて
キャンバスが常に塗り替えられていく。
音のキャンバスは、触感のキャンバスになる。
絵も音楽も、皮膚感覚でコネクトするものかもしれません。
ほとんど観にいったことないんです。
いきたいなー。触覚のキャンパスか。。
なにか無心でいろいろなところに
つれていかれそうです。。
絵を見て、音楽がわかったり、
音楽をきいて、絵がより響いてきたりすることが
あります。。もしかしたら作者達が
めざしていたものはひとつなのかもしれませんね。。