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子どもモルモット。冬のボーナス。移染。

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山川さんのブログから。



花鳥風月人間の独り言


未だに放射能汚染で自分の家に帰れない人が16万人もいるのに、野田政権が関西電力大飯原発3、4号機を再稼働させる方針を決めた。正式決定は来週だが、事実上の決定だろう。「経済産業省の副大臣や政務官を現地に常駐させる」などと無意味なことを言っている。

決定すれば6週間で再稼働することが可能だ。8月頭には動く計算である。夏のピーク時を原発なしてやれたという実績を作らせたくないのだろう。国民のことなど置き去りもいいところである。

家庭向け電気料金を平均10%超の値上げを申請している東京電力は、社員の今冬の賞与147億円分を料金値上げの原価となる人件費に計上している。唖然としたのぼく1人だろうか?

国から1兆円規模の公的資金(ぼくらの税金)投入を受ける東電は、今夏のボーナス支給は見送ったが、冬のボーナスに関しては「未定」としていた。姑息なやりクチである。東電社員のボーナスの前に、補償すべき人々が大勢いるではないか。東電の非人道的なやり方に、みんな疲れ果てているではないか。

橋下徹氏は原子力ムラの方に身を寄せた。大飯原発では、町長の息子が4億円以上の工事を受注している。なにもかも、今のこの国はデタラメである。

「除染」なんて言語はまやかしである。「移染」と言わなければならない。「移染」し「封じ込め」るしか方法はない。燃やしたり食べたりすれば、当たり前の話だが被曝する。

枝野官房長官(当時)は「メルトダウン・放射能漏れ分かり切ったことで言わなかった」なんて言い訳をした。 http://nico.ms/nw271534  あまりにも国民を愚弄した言説で、これはとうてい許されるものではない。311以降、この国にはまやかしの言説がはびこっている。

「除染が確実に効果を上げているか確かめるため4年間かけ子どもの被ばく線量を測定」というニュースをNHKが伝えた。 http://bit.ly/K0zAD4 違和感を覚えるのはぼく1人だろうか。「除染」の効果を子供で確認する? これが日本人の所業だ。子供をモルモットにする国に未来があるのだろうか。

ぼくは花鳥風月と表裏一体の日本文学を愛してきた者に過ぎない。その花鳥風月が、今、死につつある。

それにしても奇妙なことだらけだ。ぼくのような花鳥風月人間がちょっと考えてみるだけで、政府も原子力ムラもやり方が稚拙すぎやしないかと思うことばかりだ。彼らは追い詰められたあまり暴走しているのではないだろうか? 想像力が欠如しているとしか言いようがない。

5月5日に日本のすべての原発が止まった──それがそもそも、彼らにとっては致命的な失敗だった。その後、強引に大飯原発3、4号機を再稼働させれば、急速に国民に背中を向けられるのは明らかではないか。緻密な戦略があれば、あんなミスはおかさなかったはずだ。

東京電力の清水正孝前社長が、東京電力が筆頭株主になっている「AOCホールディングス」の傘下にある石油元売り会社の社外取締役に就任する。来月の株主総会で退任が決まっている東京電力の勝俣恒久会長は、電力各社などが出資している「日本原子力発電」の社外取締役に再任される。これだって稚拙の一言だ。

清水正孝前社長や勝俣恒久会長などあまりにも目立つ輩の「天下り」は、彼らとしては戦略的には慎むべきだったのではないだろうか。誰もネコの首に鈴を付けられなかったのだ。これもまた、追い詰められたあまりの暴走と見るべきかもしれない。

1年以上にわたりテレビや新聞のおかしな報道を眺めてきたが、今のところのぼくの結論は、どうもどこかの「圧力に屈した」わけではなさそうだということだ。記者クラブ利権を守りたいだけの「自主規制」なのではないか。

政府や経産省や東電などの原子力ムラには、「中心」とか「指導者」なんてものは存在しないのではないか。その場その場で行き当たりばったりに様々なことが決定されていくだけだ。みんな自分の利益のことしか考えてはいないのだ。それに気がついたぼくは、暗澹とした気分に襲われた。

しかし、だとしたらぼくら個人の力もまた侮れないのではないだろうか。日本の全体で今、原発を巡るバイキンと白血球の戦いが繰り広げられている。高熱のあまり死んでしまうか、バイキンを排除することができるか。それは、ぼくら個々人にこそかかっているのかもしれない。

昨夜、官邸前に2700人が集まった。個々の意志がそれだけ集まったということだ。http://t.co/MPgMy91m 行って下さった皆さん、お疲れさまでした。ありがとうございました。希望はまだある。あきらめてしまうには、ぼくらの人生には素晴らしいものがありすぎる。

前にもツイートしたことだが、もう一度書かせていただく。愛する人を失えば、子供達を失えば、ぼくらには何ものこらない。だったら怖れるものなんて何もない。

(6月2日未明のツイートより)
by ayu_cafe | 2012-06-02 08:28 | Trackback | Comments(0)