輝く海が見える音楽室のクロード・ドビュッシー。
その間に国道と松林はあったけど、
晴れの日、雨の日、雪の日、嵐の日、
冬の日、春の日、夏の日、秋の日、
いろいろな海の景色を、あたりまえみたいに眺めていた。
誰も海について言及なんてしなかった。
音楽室は、別棟の3階にあった。
別棟が、いちばん海に近かった。
それは、たしかよく晴れた冬の日で、
海がまんべんなくキラキラと光っていた。
その日の授業は、クラッシックのレコードを聞く、
というもので、先生がかけてくれたのは、
クロード・ドビュッシーの「海」と
「牧神の午後への前奏曲」だった。
はじめは、他の音楽の課題と同じように、
作曲家や曲名など、あまり気にせず聞いていた。
でも、窓から見えるキラキラと輝く海を見ながら、
その曲達を聞いていると、とてもいい気持ちだった。
気持ちよくて、あたたかくて、
すぐ近くで海が光っていて、
音楽もやわらかく、キラキラしていて、
なんだか、ねむくなって、うとうとしてきた。
ふとまわりをみると、他の生徒も
ほとんど、机につっぷしたり、下を向いたり、
うとうとしたりしていた。
いま思うと、素晴らしかったのは、
まず、音楽室が海に一番近い別棟の
最上階に配置されていたこと。
そして、音楽の先生が、冬の海が輝く日に、
ドビュッシーの曲を選び、
みんなが、まどろむままに、
聞かせてくれたこと。
いい音楽だな、と思って、タイトルと
作曲者の名前を覚えた。
クロード・ドビュッシーが生まれたのは、パリ郊外、
サン=ジェルマン=アン=レーと言う街。
「海」や「牧神の午後への前奏曲」を聞きながら
まどろんでいたわたしは、
それから何十年後かに、その街に住む人と
知り合い、パリでお食事をしたり、
家にお招きしたりすることなんてなにも知らなかった。
何十年後かに、結婚したひとと、フランスで
レンタカーを借りて、ノルマンディーの海を
見にいったりすることも知らなかった。
未来は、そっとふせられていた。
ただ、なにかの予感のように、
キラキラと海は輝き、
光の波紋のような音楽に、
ただわたしは、うとうととまどろんでいた。
小学校1年生だったわたしは、12才年上の姉が仏文科に通ってる姿を
横目で見ながら、実はフランスに暮らすことになるのがわたしだったなんて
夢にも思いませんでした・・・。
そういえば、ドビュッシーゆかりのアパート(生家かな)などなど
我が街にありますね・・・じゅんぺいの通ってた中学校の名がそれこそ
コレージュ・クロード・ドビュッシーでした・・・!
「海」・・・今度聴いてみます。
ドビュッシーとの出会いは、私が14歳のときにみた映画、リリイシュシュのすべて がきっかけでした。当時の私の年齢と同じ、14歳のリアルをテーマにした映画で、その残酷さのなかに、静かにドビュッしーが流れていて、私はもう虜になってしまったのです。 中学のあゆさんの世界がばーーっと頭にながれこんできた。あゆさんの秘密はやっぱり海なのだろうか。
山崎まさよしの歌で、一番好きなのが、(僕と不良と校庭で)という曲で、その中に、♪退屈な世界史より、風にゆれてる窓の外、ずっとみてた。 という歌詞があるのですが、そこがすごく好きなのです。きっとあゆさんが海を眺めていた感情とすこしにてるきがします。あーーーっそれにしても、パソコンが壊れて、自分のブログが更新できないことよりも、あゆさんのブログをみれないことのほうが、なんかそわそわしました。
きっと、私の心の海です。
いつでもおだやかでおおきな海。
いいですね〜。ああ、なんかレアな宝物もらった
気分です。
小学校1年生ですか。。おそらく夢にもおもわないこと
ばかりなんでしょうね。。ほんと未来を気安く
語れませんね。。
海は、もしかしたら、〜の乙女っていう曲だったかも。
だって、海、って北斎の荒れる海に
インスパイアされて書いたんですもんね、たしか。。
すみません、うろおぼえで。。
14歳か。。わたしもこれ、14歳くらいですね、
14歳は、ドビュッシーの歳なんでしょうか。。笑
リリイシュシュ、いいよね、あの光、あの残酷さ。
実はこれね、あの本読み終えた感想として書いた。
もういっこ書きたいことあるんだけど。
だからコメントもらってうれしいし、頭にながれこんで
くれてうれしい。たぶんあの本の中の海の光と似てる。
しか〜し、わたしには、もったいないコメントで
落ち着きません。。笑 こっちがそわそわします。
気取ったこと言っちゃうと、誰にでも海がある気がして、
その中で、海が合うひとと合わないひとがいるのかも。
もういっこの記事も書いたら見てくださいね。
こんなに喜んでくれた人は今までに一人もいません・・・!
こっちの方がうんとレアかも・・・。
それにしても、猛省したり、自己嫌悪する、っていいですね。
docomoのCMに出ているあの女の子みたいに
富士額とあの声で「いいですね・・・!」って言ってみたいモンです。
いると思いますよ!(断定)
なんか全員ピアノ上手そうなんですけど。。笑
(↑超単純・笑)
で、いや、よくない。。
もっと自然体で柳のように生きたいですね。。
剣を抜かづして勝つ的な。。笑
ゆきちゃんのブログから飛んできて以来、
毎日少しずつ、楽しみに拝読しています。
とっても綺麗なお写真と
ポエティークな文章の調和が素敵ですね!
ドビュッシー。
子供の時からどっぷりクラシック畑だったけれど
ドビュッシーを初めて聞いたとき、その和音の
新鮮さに驚いたことを、今でも鮮明に覚えています。
更新、楽しみにしています。
アイコ
ゆきさんのブログから。。うれしいです!!
毎日少しずつ〜なんて。。。
く〜。。(←喜んでいます)
ポエティークなんて言っていただき、
ますますポエティークに拍車がかかりそうです(笑)
どっぷりクラシック畑の方に、
お恥ずかしい記事だったかもしれません。
和音に、新鮮さを感じるって
素敵ですよね。。
ありがとうございますね。