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カテゴリ:ayuCafeジブリ詩集( 16 )

思い出のマーニー

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連れていかれた。











by ayu_cafe | 2014-07-19 19:21 | ayuCafeジブリ詩集 | Trackback | Comments(0)

かぐや姫の物語。悲しくてもいとおしい。

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かぐや姫の物語。

すごいものが公開されていた。
早く観ればよかった。


※以下内容に触れます。





「姫の要求した宝物の多くは中国の古典やインドの経典に出てくるし、姫が前世の罪を犯したために地上に落とされるという発想は、前世の行いが現世での運命を決めるという仏教思想に基づいています。」

http://a.excite.co.jp/News/review/20131128/E1385454073824.html
から。


終盤「KYな音楽」とともに
月からやってくる彼らを
見ても一目瞭然。

仏様。

つまり、月へ行くことは
死ぬこと。


姫の犯した罪とは
前世の罪で
罰とは
このけがれた地上に
落とされること。



宇多丸さんもポッドキャストで
言っていたけど
けがれの部分は
前半から巧妙にあらわれている。

夫婦で子供をとりあう。
うりを盗む。
物欲、出世欲。
娘の幸せのために。。



最後、あ、ここで終わるのか
と愕然とした。

解決と救いがない。



けがれた世の中で
けがれて
ここではないどこかを
夢みて死ぬ。


ああ、まるで
自分たちと同じだ。。



ただ、この
見終わったあとの
狂おしい感動は
なんだろう。






それは、あの
生命力に満ちた線。
あのアニメーション。


あの、線が
あのアニメーションが、

物語の全編に渡って


「解決も救いもないかもしれない。
悲しい結末にしか辿りつかないの
かもしれない。

だけど、

生きることは
この世は
価値のないものではない、
無ではない。
悲しくてもいとおしい。」


と言い続けている。



たとえば
バッタの重みで
たわむ草が。


たとえば
縁側から落ちて
でんぐり返る子供が。




解決のないところにある
激しく動的ななにか。


解決と救いと理想ではない
この場所の、
この生の、
悲しさといとおしさ。


アニメーションという
道具を使いきった
78歳の仕事。



観れてよかった。



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by ayu_cafe | 2014-01-20 22:51 | ayuCafeジブリ詩集 | Trackback | Comments(0)

美しいものをつくることこそが 最良の解決方法。

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風立ちぬを見て、

美しいものをつくることこそが
最良の解決方法だよな、

とつくづく思う。



すれちがい、バッシング、
誤解、不評、失敗、
力不足、消耗。。



努力目標や理想ではなく
現実的な対処療法として

まず美しいものをつくることが、
解決策であり、救いになる。



何度、そうは出来なくても、
美しいものをつくろうと思い続けよう。

注意深く、大胆に。
少し時間はかかるだろうけど。

疲労と虚しさの只中でも。

小さな花を活けるように。


それが、いつかきっと自分を
救ってくれる。
by ayu_cafe | 2013-07-23 10:04 | ayuCafeジブリ詩集 | Trackback | Comments(0)

どんな状況でも礼節をふまえ、美しさを志向せよ。*宮崎駿の遺言。 風立ちぬ*

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宮崎駿さん脚本の新作を見るたび
毎回、これが最後では、
これが遺言なのでは、と思ってしまう。


そして、毎回、最後にしてこれか、
晩年にしてこれか、と打ちのめされる。

毎回、あまりに、新しくて、でたらめで、ストロングで、
希望に満ちているから。




新作。風立ちぬ。




風のあるところで、ないところで
風が立つ宮崎アニメの集約みたいな
タイトルに緊張する。



主人公の夢の中で

カプローニは繰り返し問いかける



風は吹いているか。



私はカプローニが宮崎さんに思えてしかたがない。


主人公は、はい、吹いています。と答える。


カプローニはにっこり笑ってこう続ける。



ならば、生きることを試行せねばならぬ。






また、カプローニは、こんなことも言う。


設計士は、夢に美しいカタチを与える。



これは、設計士でなくてもすべての
仕事をするひとに、暮らしを営むひとにもいえる。

企画書をきれいにつくること。
だんどりをきれいに整理すること。
メールの文をもう一度みなおすこと。
一本の線をひくこと。
一本の釘を打つこと。
お皿の盛り付けに少し配慮すること。
季節の花を飾ること。


すべてが、夢に、現実に、
美しいカタチを与える作業。



作品の状況は過酷を極める。

大震災、恐慌、戦争、戦争への加担。


しかし、背景の日本の風景は
まるですべて失われたもののように
圧倒的に美しく、登場する人々は礼節に貫かれている。
(あの、圧倒的なおじぎの数)





主人公は、オンボロの定食屋さんで
食べている鯖定食の鯖の骨を箸でとり、
同級生にうっとりと語る。


美しいだろう
すばらしい曲線だと思わないか。








美しいものは
世の中に確かにある。




現状に諦めず
後悔しないように礼節をふまえ
美しいものに憧れ続ける。

そして、この日常に
美しいカタチを与える。

どんなに小さなことでも。




ああ、こう生きればいいんだと
とても救われた。


遺言としては完璧だ。



ただ、最後のカプローニの
セリフが重く、チャーミングすぎて
詩みたいで
本当の遺言かと思えて
上映後の映画館の通路で
まっすぐ歩けないほど動揺した。
by ayu_cafe | 2013-07-22 10:50 | ayuCafeジブリ詩集 | Trackback | Comments(0)

つらくても 耐えて機会を 待つんだよ

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千と千尋より
by ayu_cafe | 2013-04-12 10:05 | ayuCafeジブリ詩集 | Trackback | Comments(0)

ラピュタ詩集

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落ち着いてやりゃぁ、できる!



いい子じゃないか。守っておやり。



大丈夫。鉱山の男は、そんなにヤワじゃないよ。さあ、行こう!出口を探さなきゃ。



石達の声は小さいのでな・・・。



あたりまえさね。海賊が財宝をねらってどこが悪い!!



甘ったれんじゃないよ。そういうことは、自分の力でやるもんだ。



40秒でしたくしな!



みんな、元気で・・・



ぐぅずぐずしてると、夜が明けっちまうよぉー!



『リーテ・ラトバリタ・ウルス。アリアロス・バル・ネトリール。』『我を助けよ。光よ甦れ』という意味なの。



シャールルィ、もっと低く飛びな。



ふん。宝はいらないとか、ラピュタの正体を確かめるとか。海賊船に乗るには動機が不純だよ。



グズは嫌いだよ。



ラピュタがどんな島だろうが、まっとうな海賊をなぐさめてくれる財宝ぐらいあるはずだ。



私のいた塔から、日の出が見えました。今は、最後の草刈りの季節だから・・・
日の出は、真東より、ちょっと南へ動いています。光は、日の出た丘のひだりはしを指したから・・・



さあみんな、しっかり稼ぎな!!



滅びのまじない。いいまじないに力を与えるには、悪い言葉も知らなければいけないって。



それに・・・今逃げ出したら、ずぅっと追われることになっちゃうもの。



全部片づいたら・・・、きっとゴンドアへ送っていってあげる。



開いたらワイヤーを張りな!操縦は体で覚えるんだ!



泣き言なんか聞きたかないね!なんとかしな!



ちっとも寂しくないみたいだね。友達もいるし、ヒタキの巣を見回ったりもしなきゃならないし。



『土に根をおろし、風と共に生きよう。種と共に冬を越え、鳥と共に春をうたおう。』



・・・おばさん達の縄は、切ったよ。



メソメソするんじゃないよ!もっといい船つくりゃいいんだ!!

かわいそうに、髪の毛を切られる方がよっぽどつらいさ・・・。



情けないじゃないか、さんざん苦労してこれっぱかしさ。



何しろ時間がなくてよぉ。
by ayu_cafe | 2011-12-16 22:14 | ayuCafeジブリ詩集 | Trackback | Comments(0)

「ジーナのレストラン」で加藤登紀子さんを聞く。

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登紀子さんのツイッターで、このライブの告知をしていた。


◆お知らせ◆明日8月12日(金)逗子の音霊OTODAMA SEA STUDIOに出演!
「ジーナのレストラン」と題してLIVEをします!!
演出も乞うご期待♪ぜひぜひお越し下さい!


びっくりした。

家の近くの海辺にジーナのレストランが開店するなら、
行かないわけには行かない。



(実際のライブも、紅の豚のジーナの歌うあの
シーンの続きみたいだった。)





*********************************





夏休みで海沿いの134号線が混んでいるかもしれないけど、
ジーナのレストランに行くなら、
アルファでいかなきゃ、とおもい、シートをはずす。

聞いていくCDは、「紅の豚」のサントラと
登紀子さんの「シャントゥーズ」。


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完璧だ。。





海岸に出てみると、いがいに空いていて
するすると逗子海岸まで15分くらいで着いた。


するすると逗子海岸の公営駐車場に
アルファロメオスパイダーを入れる。

ホテルアドリアーノに、ポルコが
サボイアを、するすると停泊させるときの気分で。
(↑自分内演出)


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ポルコロッソの飛行艇サボイアS-21には、
フィアットのフォルゴーレという
イタリア製エンジンが積まれているんだけど、

わたしのアルファロメオスパイダーにも
フィアット傘下、純アルファロメオ製の
V6エンジンが積まれている。

このモデルを最後に、フィアット/アルファロメオは、
アメリカのGMと提携したので、
このエンジンが、純イタリア製最後のエンジン。

いつもエンジンをかけるたび、
キュルキュル、ドルルン、ドドドドド
という音を聞くたび、その音の素晴らしさに勇気が出る。
ベルニーニの彫刻や、アマルフィのモッツァレラを思い出す。



68番に停めました。

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ライブがはじまる。


聞きたい、と思っていた登紀子さんの
うたを、ものすごい至近距離ではじめて聞く。


声の、すごい硬質なアタック感、と声量、
でも、響きがつやっぽい。
良質なフォルクローレ。
どっしりとした大地とひろがる海。

アマリアロドリゲス、マリアタナセ、
エディットピアフ、エレスレジーナ、
みんな、生で聞けなかったけど、
加藤登紀子を聞けた。






**************************


登紀子さんは、終戦の前々年、当時の日本の
戦略拠点 旧帝政ロシアの都市ハルビンで生まれた。

そこは革命を逃れてきたロシア人たちが多かった。

敗戦後、加藤さん一家は、日本軍が用意した
収容所にしばらくいて、その後、日本に引き揚げる。
貨物列車に乗せられて。



登紀子さんは1968年にソ連に40日間演奏旅行に行っている。
これは、冷戦下の当時かなりすごいこと。
ナホトカ、ハバロスク、モスクワ、
そしてバルト三国へ。

「そこでうたったのは、シャンソン、ロシア民謡。。
ロシアという風土や文化は私の第二の故郷だから、
体がロシアの空気を知っているという感じ。」
(登紀子さんの著書から)


この旅行の時期にかの地である実話にもとづいて
作られたうたがある。

グルジアの画家、ニコ・ピロスマニは、
フランス人女優マルガリータに恋をして、
彼女が泊まっていたホテルの目の前の広場を
花で埋め尽くした。

貧しい画家が、すべてをなげうって用意した花は、
歌になり、その曲は、のちに、グルジア、ラトビアの独立と
ロシア民主化のシンボルになった。




『ある朝彼女は真っ赤なバラの海をみて
どこかのお金持ちがふざけたのだと思った
小さな家とキャンバス すべてを売ってバラの花
買った貧しい絵描きは 窓の下で彼女を見ていた
百万本のバラの花をあなたはあなたは見てる
窓から窓からみえる広場は 真っ赤なバラの海』





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「百万本の赤いバラ」が一曲目。
(前段が長かった。。)




そして、2曲目。
あのイントロ。


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さくらんぼの実る頃。


歌い出し数フレーズで、ものすごい鳥肌がたった。

これを生で聞くためにいままで生きてきたかも、
と思うほど。




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一瞬でそこがホテルアドリーノのバーになり、

友人が撮った写真で見た
紅の豚の舞台になっているクロアチアの海が青青とひろがった。


そして、パリのレジスタンスの意志と喧騒と疲労も感じた。




**************************



「私が中学のころ、父が新宿でハルピンから日本に帰ってきた
亡命ロシア人のために作ったのがスンガリー。
ハルピンに流れる大河松花江(スンガリー河)の名をいただいた
ロシア料理のレストラン。
だから私の少女時代は、スンガリーのロシア人たちの
喧騒とともにあった。


スンガリーに来るロシア人たちは、例外なく
大酒飲みで大騒ぎ、酔うと大いに踊るの三拍子で、
毎晩がお祭り騒ぎのようだった。
わたしにとってロシア民謡は記憶にないハルピンであり、
父がうたう歌であり、スンガリーで親しんだロシア人たちの
故郷だった。」



**************************




映画「紅の豚」でかかる「さくらんぼの実る頃」は、
このスンガリーでライブレコーディングされた。

あのソ連崩壊の当時、東欧を舞台にした映画を
宮崎駿がつくり、
パリコミューン(フランス革命時の革命的自治団体)の歌「さくらんぼの実る頃」を
主題歌にして、それを加藤登紀子が育った場所で歌う。

その歌を目の前で聞く。

ひとつもうすっぺらくない。
なんて深淵で豊かで贅沢なんだろう。





**************************





登紀子さん、ドレスアップしてる。


あの声で「スタッフがね、“ジーナのレストラン”という
コンセプトでやりましょう、っていうからね、
こんな感じで。。」


ステージには、アドリアーノで歌うジーナや、
ポルコ、マンマユート、なんかの大きな
パネルが置かれている。


「これね、スタッフが、宮崎さんとこに
頼んで、借りてきてくれたの」



“宮崎さんとこ”って言えるひと、
あんまりいない。




「ジーナはね、ほんとうにわたしそのもので、
あとは顔をとりかえればいいくらいで。。笑
やりやすくて、ほとんど、セリフも
スルー(リテイクなし)だったの。

最後のシーンで、決闘のあと、
ジーナがきて、みんなに言うセリフ
「さあ、もう終わったのよ」
っていうセリフの言い方を、
宮崎さんが、気に入ってね、
すみません、もういちど、言ってもらえますか、
「もう終わったのよ」
「いいですね〜、そうなんです、もう終わったんです
すみません、もう一度。。」



でもね、

“飛ばない豚は、ただの豚だ”ってポルコのセリフのあと、
ジーナが“バカッ”っていうじゃない、
あれは宮崎さんに、36回やりなおしさせられた。


わたし、やんちゃな男に、きつく怒れなくてね、
でも、怒ってください、強く、
って宮崎さんに言われて
“バカッ”って何度も。」




この貴重な紅の豚秘話のMCで、
何度か発せられた
生“バカッ”が、なんというかもの凄く色っぽかった。

ああ、貴重なものを聞いた。。




「あとで、わたし、バカッって書いた書を
宮崎さんに送ったの。
そしたら、宮崎さん、その書を、
ジブリの玄関に飾ってね、
『ぼくは毎日、加藤登紀子さんに
怒られているんです』って言ってたんだって。」



こんな色っぽいくて、親密な“バカッ”を
いただいたら、そりゃ、飾るだろう。





*******************************




「紅の豚」の企画趣旨で、宮崎さんは、
こんな風に書いている。

「ポルコ、フィオ、ドン・クッチ、ピッコロ、司令官、
ホテルのマダム、マンマユート団の面々、その他の空賊たち、
これら主要な人物が、みな人生を刻んできたリアリティを
持つこと。バカさわぎは、つらいことを抱えているからだし、
単純さは一皮むけて手に入れたものなのだ。
そのバカさを愛すべし、その他大勢の描写に手抜きは禁物。」




“人生を刻んできたリアリティ。”




*******************************





ベネゼエラを歌いあげおわったときの
拍手はわれんばかりだった。

イマジンにも鳥肌がたった。




いろいろな土地の響きが奏でられた。

ポルトガルや、南米の響き。



エディットピアフを二曲。


逗子の海岸で、家の近くで、

加藤登紀子さんが、エディットピアフを二曲。。




「2曲目は、ピアフが晩年、具合が悪くて
もう歌はうたえない、というとき、
この曲に出会って、この曲なら、
といって、もう一度ステージに立った最後の曲。」


その曲のタイトルが
ぞっとするほどよかった。

人生の最後の曲。

人生の最後にもうこの言葉があれば、
他のことばや詩や文学もいらないのではと思った。

「わたしは、後悔しない」



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本編終盤ラテンの曲でぐいぐい盛り上げて、
最後は、こんなMC

「ことしは、ゼロからの年ね」


本編最後の曲のサビ。

「つまづきながら生きてゆけ」







*******************************





登紀子さんが売れなかった若い頃のはなし。(著書から)

「たとえば、キャバレーに歌いに行くでしょ。
目の前にやくざさんがいて、女の子をひざにのっけて聴いている。

シャンソンとか英語のうたをうたっていると、
なんだ、毛唐の歌か。お前ひっこめ、と言われるわけです。

困ったけど、『わたしは帰れないわ。どうしたらいいの?』
とおもいきって客席に返したんです。
(※この返しすごい)

そうしたら、それまでザワザワしていた客たちが
この女、なに言ってんだ、と静かになって、
ヤクザさんが言ったの。

『だったら、そこで童謡でも歌ってろよ』

わたしは子どもみたいな顔をしてたから、そう言われたのね。
それで、一生けんめい童謡をうたいました。
知ってる歌は少ないから、「七つの子」とか「しゃぼん玉」
「歌をわすれたカナリア」とか、いっしょうけんめい歌いました。

そしたら、目の前にいたヤクザの男たち、
気がついたら泣いてましたね。



炭坑後にできた常磐ハワイアンセンターとか、
お祭りのアトラクション、キャバレーまわりとか、
結婚するまでは何でもやりましたね。
所属していた会社(石井音楽事務所※あのオムレツの石井好子さんの会社)は
歩合契約でしたから、断ろうと思えば仕事は断れるんだけど、
できませんでしたね。

聴衆の心をつかめるような本格プロになろうと思ってたから。」





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「毛唐のうたばかり歌うのか、と言ってくれた人には
ほんとうに感謝してる」と登紀子さん。
それで自分をみつめて『ひとり寝の子守唄』をつくる。

「テレビに出てても孤立感がありましたね。
芸能界のテレビであの曲をうたうと、
私は火消し女なのかと自分で思うほど静かになるんです。
熱気が消えちゃうわけね。

あの日、芸能人がいっぱい出てるステージで
わたしが歌った時も、シーンとしてしまって
盛り上がらないわけ。しょんぼり袖にもどると、
何と森繁久弥さんが立ってた。」

その時の森繁さんの言葉が
登紀子さんの音楽を集約してる。

「君が歌ってたのか。
君の声は大陸の風だ、ツンドラの声だね」




***********************




登紀子さんの著書から要約

森繁久弥さんも大陸から引き揚げた。
彼は映画の社長シリーズで大成功して俳優として地位を確立。
が、その時期に突然、知床で「地の涯てに生きるもの」という映画を撮る。
その映画を撮るために全財産を投げ出す。
知床は、引き揚げ者が吹きだまった土地。

森繁さんの業績の中にはあまりでてこない。

彼が映画の撮影を終えて、知床の人たちと
別れをするときに万感の思いでつくったうた。


アンコールの一曲目「知床旅情」。








***********************





体がその土地の空気を知っている。

人生を刻んできたリアリティ。

わたしは、後悔しない。

ゼロからの年。

つまづきながら生きてゆけ。

聴衆の心をつかめるような本格プロになろうと思ってたから。

君の声は大陸の風だ。






うたは、人間であり、風景であって、
人間は、風景は、うたなんだろうな。






最後の曲の前に、登紀子さん

「いま、月が出ててね、十五夜の前の前の前の満月。
帰りに見ていってね」

出された日本酒を、
かっと一気飲みして、

ビギンの曲。
「パーマ屋ゆんた」


沖縄のサトウキビ畑のあぜ道の風。






***************************






終演後、ビーチに出るとほんとだ。


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かえりは、「紅の豚」サントラを大音量で聴きながら、
湾にそって、アルファで帰る。

気持ち的には、こんな感じ。


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登紀子さんの名著「登紀子1968を語る」の中で
好きなセリフ。


獄中結婚をした登紀子さんにインタビュアーが、
こう聞く。

(それくらい愛されてたんですね)

登紀子さんの答え。
「愛された、じゃなくて、あたしが愛してたの(笑)。」








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by ayu_cafe | 2011-08-13 08:42 | ayuCafeジブリ詩集 | Trackback | Comments(4)

雨がふれば、海なんて、かんたんにできる。

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(千と千尋)
by ayu_cafe | 2010-09-02 02:07 | ayuCafeジブリ詩集 | Trackback | Comments(0)

私達はその朝にむかって生きよう 私達は血を吐きつつ くり返しくり返し その朝をこえて とぶ鳥だ

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大ババ様
「兵隊を乗せているとやっかな事になるかもしれぬ

助けにいくか 見殺しにするか

よくよく覚悟して決めねばなるまいよ」



風の谷の村人
「大ババさま 姫さまなら どうなさるじゃろ」



大ババ様
「テパや ナウシカならどうすると思うね」





テパ
「姫さまなら もう助けにいってる」





風の谷の村人
「ハハハ..... 本当にそうじゃ そうじゃった
こんな風はなんとも思わず メーヴェでとんでいっちまう
ミトをオロオロさせてか?」




***********************




ナウシカ
「私達の生命は 風や音のようなもの 
生まれ ひびきあい 消えてゆく


たとえ どんなきっかけで生まれようと
生命は同じです


精神の偉大さは
苦悩の深さによって決まるんです。


生命は どんなに小さくとも 
外なる宇宙を
内なる宇宙に
持つのです。」




***********************




ミト
「わしのことなら気にするな
どのみち石化がはじまっていた

この手 旅の途中から動かすのがつらかった

姫さまに伝えてくれ 
どんなことがあっても生きてくだされと」



アスベル
「わかった
わかったけど

生きのびた方が
そう伝えることにしようよ」




***********************




ナウシカ
「お前は、亡ぼす予定の者達を
あくまであざむくつもりか!!

おまえが知と技をいくらかかえていても
世界をとりかえる朝には結局ドレイの手がいるからか


私達のからだが人工で作り変えられていても
私達の生命は 私達のものだ
生命は生命の力で生きている


その朝が来るなら 私達はその朝にむかって生きよう

私達は血を吐きつつ くり返しくり返し
その朝をこえて とぶ鳥だ!!


生きることは変ることだ
王蟲も粘菌も草木も人間も変っていくだろう
腐海も共に生きるだろう


だが、お前は変れない
組みこまれた予定があるだけだ
死を否定しているから....


真実を語れっ

私達はお前を必要としない」




***********************




ナウシカ
「その人達は なぜ気づかなかったのだろう
清浄と汚濁こそ生命だということに


苦しみや悲劇やおろかさは
清浄な世界でもなくなりはしない
それは人間の一部だから....

だからこそ苦界にあっても
よろこびやかがやきもまたあるのに


あわれなヒドラ
お前だっていきものなのに

浄化の神としてつくられたために
生きるとは何か知ることもなく
最もみにくい者になってしまった」



墓の主
「お前には みだらな闇のにおいがする

お前は危険な闇だ

生命は光だ!!」



ナウシカ
「ちがう
いのちは闇の中でまたたく光だ!!」




***********************




墓の主
「やめろ 闇の子!!
お前は悪魔として記憶されることになるぞ
希望の光を破壊した張本人として!!」


ナウシカ
「かまわぬ
そなたが光なら光など要らぬ


巨大な墓や下僕などなくとも
私達は世界の美しさと残酷さを知る事ができる

私達の神は
一枚の葉や一匹の虫にすら宿っているからだ」




***********************



ナウシカ
「自分の罪深さにおののきます

私達のように凶暴ではなく
おだやかでかしこい人間となるはずの卵です」


トルメキア国王
「そんなものは 人間とは言えん....」



***********************



トルメキア国王
「気に入ったぞ
お前は破壊と慈悲の混沌だ

もっと前に会いたかったぞ!!」



***********************




ナウシカ
「さあ みんな

出発しましょう

どんなに苦しくとも



生きねば....」










(風の谷のナウシカ)
by ayu_cafe | 2010-08-22 01:54 | ayuCafeジブリ詩集 | Trackback | Comments(0)

まるで自伝。宮崎駿が選んだ50冊の直筆推薦文展

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「宮崎駿が選んだ50冊の直筆推薦文展」に行ってきました。

これは、素晴らしかった。

宮崎さんは、CUTやSIGHTなんかのつっこんだインタビューを
読むと、すごくひねくれてて、ガードがかたい感じがするんだけど、

この岩波少年文庫の50冊を推薦する文は、

影響を受けたものを推薦する、という形態なので、
逆に、宮崎さんの純真さが、とてもよく伝わってきた。

本のこと、というより、その本と自分という
書きっぷりなので、これは、もういままで、あまり語られなかった、
すごく素直な自伝みたいで、
なおかつ、
真摯な夏の特別講義みたいだった。


そう、たぶん、何か好きものを紹介するってことは、
自分のことを話すことかもしれない。





※上の写真のミニ本は、会場のグッズ売り場で、
いくらか買ったひとに、もらえるんだけど、
その中から、一部、写経させていただきます。









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「最初に読み終えた時の気持ちが忘れられません。
言葉にすると何か大切なものがぬけ出てしまうような気がして、
だまりこくってシーンとしていました。」



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「子供時代に、ぼくは、この本からなんという大きな
はげましとなぐさめを受けたことでしょう。
兄弟にも友人にも言えないひみつの大事な本でした。」



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「大人になって訳者の石井桃子さんの文章のすばらしさが、
この本を素敵にしたんだと判りました。
ひとつひとつのお話が、どれもキラキラして
クリスマスツリーのようです。」



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「ずっと前に、ソ連(今のロシア)でアニメーションになって、
その映画を観て感動したひとりの日本の少年が後にアニメーターになりました。」



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「わたし達が住むこの日本という島々に伝わる
ふしぎなお話を集めた本です。
迷信とか古くさい信仰と片づけてはいけません。
ぼくやあなたの心の奥のもっと奥の方に、
今でもふしぎなものが伝わっているからです。」



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「私が学生の頃、近所の小さなガールフレンドに、
プーを読んであげました。まあその時のその子の
よろこびようは感動的ですらありました。
よいお話にはどれほど人をしあわせにする力があるか、
本を書くっていい仕事だなあってその時思いました。」



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「この本を読んだ人は、心の中にひとつの風景がのこされます。
入り江の湿地のかたわらに立つ一軒の家と、こちらをむいている家。
何年もたって、あなたが大人になって、この本のことを
すっかり忘れてしまっても、その家はあなたの中に、
ずっとありつづけます。そして、いつか、窓に出会います。
旅をしてはじめて見た家なのに、ずっと前に見たことが
あるような気がして、なつかしいような、せつないような
気持ちになって、とつぜんマーニーのことを思い出すのです。
これはそういう本です。」



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「友人が、子供の時、だいすきだったんだと、この本を
おしえてくれました。
もうずいぶん大人になってからなのに、友人の眼は
キラキラして、なつかしさでボウとなっているようでした。
それで、この本は友人のもので、ぼくが読むのは他人のものを
ぬすみ見するような気がしました。」



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「あるアニメーション映画を作っていて、くたくたになって
帰った夜、ふとんの中でこの本を読みました。
短い作品の中に世界が描かれていました。
文学ってすごいなあ、こういうのが文学なんだという
思いがわいて来て、自分達がおおぜいで毎日毎日
夜おそくまで机にかじりついて、絵を描いても描いても
いっこうにできない映画より、この本の方が素敵だなあって
ちょっと悲しくなりました。」



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「この人の作品はすべてたからものです。
あわてて読んではいけません。ゆっくり、なんども読んで、
声を出して読んで、それから心ににひびいて来るものや、
とどいてくるものに耳をすませて、場面を空想して、
何日もたってからまた読んで、何年もたってからも読んで、
判らないのにどうして涙が出てくるのだろうと思い、
ある時はなんだか見えてきたような気がして、とたん、
スウッときえてゆくのです。
そういう美しいものがあることを教えてくれるのです。」



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「ぼくらがまだ若くて、たぶんあなたが生まれるずっと前に、
ぼくらはこの本を原作にして、52本のテレビアニメをつくりました。
アニメより原作を本で読んだ方がいいという人がいます。
ぼくも半分位そう思っていますが、この作品は、ちがう、
と思っています。見、読みくらべてみて下さい。
ぼくらは、いい仕事をしたと、今でも誇りに思っています。」



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「残念ながら、ぼくは勇気を発揮するチャンスを何度も逃し、
傷つきやすく臆病な少年時代をすごしてきました。
読みなおして、勇気や誇りを持つことに、自分がどれほど
あこがれていたのか思い出します。
ぼくには、少年時代も大人の時代もやり直すことは
できません。でも、と思います。ちゃんとした
老人になら、まだチャンスはあるかもしれないって。」



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「ぼくは、舞台美術が好きで、クラスで劇をやる時は
いつもすすんで美術を担当しました。この本で、時間をかけて、
しっかりした舞台の美実ができたらなあって今も思います。」



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「ムシャクシャして、イライラしている時、くたびれて、
すっかりいやになっている時、この本を読むと
ホワーンとあたたかい雲の中に入ったように
身も心も軽くなります。なんだかうまくやれそうな気がしてくるのです。」



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「今も戦争は少しもなくなりません。貧乏も刑務所も
増えているほどです。ぼくらのゆびはみどり色ではありませんが、
チトの側にいようと思っています。」



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「ぼくは、セドリックとは、正反対で、ためらい、ものおじし、
はっきりいえない子供でしたが、セドリックは好きでした。
こういう子がどこかにいると今でも思っています。
かしこくて、やさしくて、おだやかで、まっすぐな友人が
いたからです。その少年は、ほんとうに若く死んでしまいましたが、
おかげで、ぼくはどこかにいるんだと思えます。」
by ayu_cafe | 2010-08-09 00:06 | ayuCafeジブリ詩集 | Trackback | Comments(10)