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ポルトガルとパリに行ってきます。

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今週の土曜日から、遅い夏休み(!)をいただき、
主にポルトガルをまわり、
すこしパリに寄って帰ってきます。

ポルトガルは、リスボン、
そして、ポルト。
ポルトから、コインブラを経て、
ナザレ、オビドスへ。

これを列車とバスでめぐります。

リスボンとポルトは、
フィガロジャポンにのっていたホテルに。

オビドスでは、ポサーダという、
お城をリノベーションした、
部屋9室というホテルがとれたので
そこに泊まります。
(ビバ、シーズンオフ、ビバ、円高)


パリには、
ポンヌフの橋の前のホテルに。

超短期の滞在ですが、
フジタのアトリエをなんとしても見にいきたい。
コルビジェのラ・ロッシュ邸と
急遽会期が延長になったらしい
セルジュ・ゲンズブールの回顧展にも行きたい。



ポルトガルの列車のチケットも届いたし、
ポルトガル語のかわいい辞書も買った。



どうしょうもなく不安だけど、
どうしょうもなくどきどきする。


細胞が見たことのない景色を渇望している。




たっぷり働いたから、
容赦なく楽しんでこようと思います。
by ayu_cafe | 2009-02-24 09:37 | ayuCafe travel 国際線 | Trackback | Comments(18)

ひとがいて、仕事がある☆

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去年ほぼ一年みっちりやっていた大仕事の
クライアントさんとの打ち上げをしてきました。

18:30pm開始の5:30am終了。
渋谷の夜明けの風は冷たかった。

帰ってきて、ぐったり。
今日は、あまり感情がない、状態です☆




クライアントさんチームのいちばん偉い方(女性)は、
カラオケがお好きなので、2次会はカラオケ。



2次会の開始が9:00pmだっだが、
終わったのが5:30am。
たばこのけむりに長時間まみれ、
帰りの朝の電車の中で、ちょいと気管支拡張剤を処方☆。



3、4時を過ぎても、偉い方の終了に向けての、
鶴の一声がなかなかあがらず、
正直、みんなかなりぐったり気味。


そんな中、終了への祈りを込めて、
年下の我が同僚が選曲したのが、



「サライ」。
(24時間TVのエンディングテーマ)




これには、みんな爆笑で、
ぱっと一瞬で場が明るくなり、
大ラス的なムードで盛り上がる。




が、しかし、サライという大ネタ投入も、
鶴の一声があがらず、不発に終わる(泣)





そこでその同僚、
自分と、みんなへのエールとして、
選曲&シャウトしたのが、




「負けないで」




みんなの連帯感が強まる。(at 4:00am頃)






がしかし、未だ夜明けの近くの渋谷に
鶴は降臨せず、




その後、
ありとあらゆる関係性や状況をふまえて、
その同僚が渾身の選曲。





「人間ていいな」






かなり大きく、くくったヒューマニズムで、
体力の限界を訴求するも鶴は、黙したまま。


ちなみにこの曲は、サビの終わりが、
「でんでんでんぐり返ってばいばいばい」
っていう終わりのへの祈りが込められた歌詞だった。。





その後、お店が閉まるというので、
大円満のグランドフィナーレ。
この時点で、人間的な感情、ゼロ☆
ま、でも仕事だからね。






でも、この終盤の同僚の選曲はすばらしかった。
帰り際、ADが、
「あんときZARD買おうと思った」って言ってた(笑)



たとえば、重いものを軽く見せるとか、
シリアスなものを、キャッチーに感じさせるとか、
そのものを、一瞬でちがうものに変えてしまうっていうのは、
広告とか、お笑いの基本だとすると、
この同僚、非常に優れた「仕事」をした。
う〜ん、感心感心。




ちなみにこの同僚は、一次会の食事中に、
そのクライントの偉い方から、

議事録の書き方、メールの文面、改行の仕方
がいい、見やすくて、気持ちがこもってる

みたいな風にほめられていた。


これには、この時、ふたりで、ガッツポーズを
とりそうになった。

というのは、議事録を見やすく、こまめにつくる、
メールの文面、改行、レイアウトにこだわる、
というのは、今回の仕事で、この同僚とわたしで
かなり注力した部分だったから。


というのも、今回の大仕事が、
いかに、見やすく、わかりやすく、
興味や関心が深くないひとでも、
入ってきやすいように、できるか、という挑戦だったから。


これには、ほんと去年苦労したし、
いろんな資料をあつめて研究した。
折り込みチラシとか、いろんなマニュアルとかも。


ルーティンで、手の癖で、かっこいいものを
つくれば拝まれる時代では、もうない、
自己満足のものをつくるなんて最低。
見やすく、わかりやすく、使いやすいものこそが
じつは、いちばん気持ちよく、かっこいいもの、
というのを何度もその同僚と確認しながらやってきた。


だから、もちろん、議事録やレジメも簡潔に見やすく、
メールの文面ひとつも。



それが、打ち上げの席でほめられた。

もちろんつくりものも、かつてない、
わかりやすく、インパクトのあるものができたと
いろいろなところから評価していただいた。


わたしは、その同僚のディレクターと言う立場で、
そういうことはずっと確認し合ってきたけど、
こんな風にほめられるのは、
まちがなく、その同僚の実力。


なぜなら、いくら確認し合っても、こういう
丁寧さというのは、最終的には、
その人間個人の、やさしさ、おもいやり、真剣さ、
あと、残念ながら、育ち、みたいなところが大きい。


これは、ある程度、ディレクションすることはできるけど、
どうしても個人差がでてしまう。



でも、そういう資質の部分を社会で機能させ、
お金を稼ぐというのはとても充実感がある。

そして、それは、そういうことを
きめ細かく繊細に評価し、尊重してくださる
今回のクライントの偉い方のような人があればこそ。


あのひとなら、きっとここまで見て、
こんなことをやってたら、すぐ見限られるだろう、
逆にきちんとやれば、きちんと評価してくれるだろう、
と思いながら、私も同僚もやってきた。


このクライントの偉い方は、失礼ですが、
わりと珍しく、われわれのような「現場」を
守って、尊重してくれる方。
オリエン、レジメも端的でわかりやすく、
会議もダラダラやらない、非常に効率的、

「これでなにか(クライントの中で)言われたら
そのケンカ、わたしが買いますから」

なんて言って進行してくれる。

よく使う言葉は、「仁義をきる。」



わたしは、次の仕事をいただきたいから、
ということでだけではなく、
むしろ、こういうひととの人間としての
信頼関係を失いたくないからきちんと仕事しようと思う。


いち人間として失望させたくない、
期待を裏切りたくない、

と思って仕事しているし、
そういうひとと会えてよかったとも思っている。



ただ、カラオケが長いんだよな〜〜〜 てへへ。
by ayu_cafe | 2009-02-21 19:42 | 仕事もしてます | Trackback | Comments(8)

ayuCafeねこものまねshow act.32

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家政婦は見た。
by ayu_cafe | 2009-02-21 11:31 | ayuCafeねこものまねshow | Trackback | Comments(4)

赤いスイトピー。

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こころの岸辺に。
by ayu_cafe | 2009-02-20 09:22 | 花と樹と庭のこと | Trackback | Comments(4)

ayuCafeパリ案内 8 モンパルナス墓地、もしくは、濃厚なキスのベンチ。




もう、あと数メートルでパリの核心に触れられる。


モンパルナス墓地。


重厚な灰色の雲の下、冷たい風がときより吹く夕暮れ。
さまざまな意匠をこらした、
立体や平面の墓石がひしめくように並んでいる。
広大な墓地には、「番地」があり、「通り」がある。



並木が茂る「通り」は、2車線の道路と同じくらい広い。
ベンチもある。ほとんど人はいない。
サルトル、ボーヴォワール、マグリット・デュラス、マン・レイ、
ジーン・セバーグらが、物音も立てず静かに眠っている。



そのお墓は、すぐにわかった。
その墓石の周りだけ、特にたくさんの鉢植えの花が、
供えられ、2〜3人の人がお墓の前に立っている。



セルジュ・ゲンズブールが、亡くなったのは、1991年3月。


その夜、パリのナイトクラブでは、音楽が止んで、
その死が伝えられた瞬間、沈黙があたりを覆った。
沈黙は、パリを覆い、当時のフランス大統領ミッテランは、

「私たちのボードレールであり、アポリネールであった
 彼は歌を芸術の領域にまで高めた」

と公式声明を出した。


かつの恋人ブリジット・バルドーは、

「私たちは、かけがえのない一人の人物を喪いました」

という弔辞を寄せた。



ヴェルヌイ通りのゲンズブールの家の前には数千人が集まり、
パリ警察は、混乱をさけるために、周辺をバリケード封鎖した。
群集は、バリケードを突破し、家の前につめかけた。
混乱はなかった。彼らは、家の前に、ゲンズブールが好んだ
ジタンのタバコとウィスキーをそっと供えた。






平らで広い墓石の上は、あふれんばかりの花々、
肖像画、手紙、ジタンのタバコ、
石で押さえられた地下鉄の切符(彼の曲にちなんで)、
キャベツ(彼のアルバムと髪型にちなんで)
などが供えられている。



浮浪者ギリギリの服装で、
ちょっと気が狂ったような、おばあさんがいて、
めんどくさいことになるのかな、とおもったら、
意外に、このおばあさん、まともで、落ち着いた口調。

「ジャポネ?」と静かに聞いてきて、

(これもそうじゃない?)

と日本人のお供えものを見せてくれる。

その後は、静かに鉢植えの花に、
水をやったり、まわりを掃除したりしてる。

後から来た親子にも、少し話しかけて、また水やり。




親子は、スェットのフードを被って、
寒そうにしているお父さんと
赤い野球帽の中学生ぐらいの男の子。

お父さんが(ほら、やってきなよ)という仕種、
男の子は、地下鉄の切符を墓石の上に置いてから、
デジカメでお墓を一枚。

他には、控え目に後ろの方で見ている
ナップサックの青年が一人。





埋葬の日、まさに、この墓石の前にいたのは、
ジェーン・バーキン、シャルロット・ゲンズブール
イザベル・アジャーニ、カトリーヌ・ドヌーブ、
フランソワーズ・アルディ。。。


カトリーヌ・ドヌーブは、墓石の前で


「Fuir le bonheur de peur quil ne se sauve
(幸せが怖くて、幸せを避けてしまう)」


という彼の曲の詩を弔辞として読んだ。






ボリス・ヴィアンに感化され歌いはじめたゲンズブール。
サンジェルマン・デ・プレ文化が産み落とした最後の子供。
アンモラルなモチーフの曲を書き、
アンモラルな映画をつくり、
アンモラルな存在であり続けた。


TVで、「これが、払った税金で消えた分だ」といって
紙幣を燃やすなどの挑発行為。
数々のスキャンダル。


けれども、その歌詞は、繊細で、含蓄に富み、
秀逸なコトバの組み合わせにより、
いくつもの美しい響きが生まれた。


斬新かつ、洗練されたサウンドは、
90年代後半、ベックやソニック・ユース、
デ・ラ・ソウルらによって紹介され、世界に発見された。


そして、悲しくなるほど美しいメロディは、
ジェーン・バーキンやフランス・ギャルなど、
多くの女優やアイドル達に歌われ、ささやかれ、
非凡な輝きを放った。





自分の容姿にコンプレックスを持ち、
臆病で、見栄っ張りで、ひねくれ者で、
いつも愛情を求めながら、
好き勝手に生きた男が葬られる時、
墓石の前には、フランスを代表する女優が集い、
墓地の周囲には、パリの群集が集った。



彼女達、彼等は、この男のことを
きわめて個人的に、深く愛した。





墓地のゲートを出る。
紅葉する並木道を、親子達が自転車で帰っていく。



中年のカップルが座っているベンチの反対側に腰掛ける。



しばらくすると中年のカップルは、
後ろの者のことなどお構いなく濃厚なキスをはじめている。


好き勝手に生きた男が眠る墓地のすぐそばで、
パリのカップルが好き勝手に生きている。


「好きなように生きるべき、
しかも好きなように美しく生きるべき」


あの男がそんな風に呟き、パリは真顔で同意する。

このベンチ、パリの「おすすめスポット」。





ここを訪れた時が、寒く重たく曇った夕暮れで、
本当に良かった。

どんなところにいても、どんな状況のときでも、思い返すだけで
あの、淋しく、冷たく、とても親密で、
とても個人的な場所に帰っていける。


そこでは、あの親子とあの控え目な青年が立っていて、
お墓を眺めている。

そして、あのちょっと気の狂ったような、
物静かなおばあさんが、
セルジュ・ゲンズブールのお墓の花に水をやりながら、
やさしく無視してくれる。



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Cimetiere du Montparnasse, Paris



ayuCafeパリ案内 8
by ayu_cafe | 2009-02-19 00:55 | ayuCafeパリ案内 | Trackback | Comments(8)

自分の目で見て、自分の手で触れたものしか信じない。

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村上春樹さんの「エルサレム賞」授賞式のスピーチ。


こちらのブログから転載させていただきました。







********************






"Novelists aren't the only ones who tell lies -
politicians do (sorry, Mr. President) - and diplomats, too.
But something distinguishes the novelists from the others.
We aren't prosecuted for our lies: we are praised.
And the bigger the lie, the more praise we get."

「嘘をつくのは小説家だけじゃありません。
政治家も 失礼、大統領閣下 外交官も嘘をつきます。
でも小説家は、他の人たちとは少し違っています。
私たちは嘘をついたことで追及を受けるのではなく、
賞賛されるんです。しかも、その嘘が大きければ大きいほど、
賞賛も大きくなります」

"The difference between our lies and their
lies is that our lies help bring out the truth.
It's hard to grasp the truth in its entirety -
so we transfer it to the fictional realm. But first,
we have to clarify where thetruth lies within ourselves.

「私たちの嘘と彼らの嘘との違いは、
私たちの嘘は真実を明るみに出すためのものだ、ということです。
真実をそっくりそのままの形で把握するのは難しいことです。
だから僕たちはそれをフィクションの世界に変換するんです。
でもまず手始めに、自分たち自身の中のどこに
真実が潜んでいるかを明らかにしなければなりません」

"Today, I will tell the truth. There are only a few days a
year when I do not engage in telling lies. Today is one of them."

「今日は、真実をお話しようと思います。
僕が嘘をつくことに携わらないのは年に数日だけなんですが、
今日はそのうちの一日です」

"When I was asked to accept this award, 
I was warned from coming here because of the fighting
in Gaza. I asked myself: Is visiting Israel the proper thing
to do? Will I be supporting one side?"

「受賞の申し出を受けたとき、ガザでの戦闘のことで、
ここに来ないようにという警告も受けました。
僕は自問自答しました。イスラエルに行くのは
適切なことだろうか?当事者の一方を
支持することにならないだろうか?」

"and that I endorsed the policy of a nation
that chose to anguish by its overwhelming military power"

「そして、圧倒的な軍事力によって人々を苦しめることを選んだ
国家の政策を是認することになってしまわないだろうかと」

"I gave it some thought. And I decided to come.
Like most novelists, I like to do exactly the opposite of what
I'm told. It's in my nature as a novelist. Novelists can't trust
anything they haven't seen with their own eyes or touched
with their own hands, so I chose to see, I chose to speak
here rather than say nothing."

「僕は考えて、そして来ることに決めました。
たいていの小説家と同じように、僕も言われたのと正反対の
ことをするのが好きなんです。やれやれ、小説家としての
性みたいなものですね。小説家というのは、自分の目で見て、
自分の手で触れたものしか信じないんです。
だから僕は、自分で見ることを選びました。
黙りこくっているよりも、ここへ来て話すことを選びました」

"If there is a hard, high wall and an egg that breaks
against it, no matter how right the wall or how wrong
the egg, I will stand on the side of the egg.

「たとえばそこに硬くて高い壁があって、
一個の卵がそこにぶつかって行くとしたら、
たとえ壁がどんなに正しくても、
卵がどんなに間違っていたとしても、
僕は卵の側に立ちます」

"Why? Because each of us is an egg, a unique soul enclosed
in a fragile egg. Each of us is confronting a high wall.
The high wall is the system"which forces us to do the things
we would not ordinarily see fit to do as individuals. "

「なぜか? 僕ら一人ひとりが一個の卵だからです。
壊れやすい殻に入った、唯一無二の魂だからです。
僕らはみんな高い壁に立ち向かっています。
壁とはつまり、個人としてまっとうとは言いがたい行為を
僕らに無理強いしようとするシステムのことです」

"sometimes takes on a life of its own and it begins to kill us
and cause us to kill others coldly, efficiently and systematically."

「(システム)はしばしば一人歩きをはじめ、私たちを殺したり、
私たちが他人を冷たく、効率的に、システマティックに殺すように
仕向けたりします」

"Each of us possesses a tangible living soul. The system has
no such thing. We must not allow the system to exploit us"

「私たちひとりひとりには、有形の生きた魂があります。
システムにはそんなものはありません。
システムが私たちを思うままにすることを
許してはならないのです。」

"I have only one purpose in writing novels.
That is to draw out the unique divinity of the individual.
To gratify uniqueness. To keep the system from
tangling us. So - I write stories of life, love.
Make people laugh and cry."

「僕が小説を書く目的はひとつしかありません。
個人の持つ独自の神性を引き出すことです。独自性を満足させ、
システムにからめ取られないようにすることです。
だから 僕は、生命の物語を、愛の物語を、
人を笑わせ、泣かせる物語を書くのです」

"To all appearances, we have no hope...the wall is too high
and too strong...If we have any hope of victory at all,
it will have to come from our utter uniqueness"

「目に見える限りでは、私たちには希望が無いように思えます。
壁はあまりに高く、あまりに強い。
もし私たちに勝利への何らかの希望があるとしたら、
それは私たちの完全なる独自性から
来るものでなければならないでしょう」

"We must not let the system control us -
create who we are. It is we who created the system."

「システムが私たちをコントロールしたり、私たちを何者かに
作り上げたりすることのないようにしなければなりません。
私たちこそが、システムを作ったのですから」

"I am grateful to you, Israelis, for reading my books.
I hope we are sharing something meaningful.
You are the biggest reason why I am here."

「イスラエルの皆さん、
僕の本を読んでくださったことに感謝します。
私たちが意義のある何かを共有できていることを望んでいます。
あなたたちこそ、僕がここへ来た最大の理由です」










********************




↓この部分、サイコー。


Like most novelists,
I like to do exactly the opposite of what I'm told. It's in my nature as a
novelist. Novelists can't trust anything they haven't seen with their own
eyes or touched with their own hands

たいていの小説家と同じように、僕も言われたのと正反対の
ことをするのが好きなんです。やれやれ、小説家としての
性みたいなものですね。小説家というのは、自分の目で見て、
自分の手で触れたものしか信じないんです。







ハルキさん、
dance,dance,danceでブラウン・シュガーがかかるところ、
ハングリーハートがかかるところ、
ビーチでずっとでかいラジカセでストーンズを聞いてるところ、
午後の最後の芝生で、駐車場で休んでるとき、
店のひとが声をかけてくれるところ、
蜂蜜パイの中にでてくる「おはなし」の結末、
Portrait In Jazzのなにかを切り刻むマイルスと、
不思議にみんなが心地よくなったルイ・アームストロングのお話、

いまでも何度も読み返してます。
by ayu_cafe | 2009-02-18 00:24 | 一生勉強。 | Trackback | Comments(4)

「ゆっくりおいで」

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レオナール・フジタ展に展示されていた
フジタの裁縫箱。



フジタは、絵も、裁縫も、裁縫箱も、家具も、家も
自分でこしらえていた。


画家で、イラストレーターで、プロダクトデザイナー、
なんて言ってしまうともったいないくらい
プライベートでかわいい身のまわりのものをつくって
晩年、パリ郊外で奥さんと静かに暮らしていた。



その絵は、年を増すごとに、
鋭い美しさを増していった。
つめたい水に冷やされた果物のように。



80歳をすぎた身体で、ランスの礼拝堂に、
フレスコ画を描ききり、完成の2ヵ月後、入院。



亡くなる直前の病室で、妻、きみよさんに言う。


「淋しいだろうけど、
もう少し一人で生きていなさい。
あなたは、私より五臓六腑が丈夫だから
長生きしてくださいよ。
向こうで待ってるから、
ゆっくりおいで。」























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by ayu_cafe | 2009-02-17 07:02 | ayuCafe ART Bar | Trackback | Comments(5)

maururuさんのすましたペンギンさんきょうだい

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maururu 子供服と刺繍とParis
maururuさんがこしらえてくれました。








世界遺産に決定です。(独断)









maururuさんの刺繍は、ブログのロゴ画面の
うきわの水色も、うきわに入っているくまも、
最近の作品の女の子とねこの、ねこの首の角度も、
パリの屋根と煙突も、
どれもこれもたまらないほど、ぐっときます。




ほんとにありがとうございますね。
by ayu_cafe | 2009-02-16 00:55 | すましたペンギン通信 | Trackback | Comments(3)

alfa romeo spider,pit in.

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先日、pit inしてきました。

わたしの仕事と血と汗と涙の結晶。



タイヤをはずすと、ピニンファリーナの
ボディの造形が強調されてぐっとくる。

ミケランジェロの末裔が刻み出した
イタリアの悦楽の造形。



紅の豚で、ミラノの工場に格納された
胴体だけのサボイアS-21を見て、
フィオが

「きれいな、船」

って言う大好きなシーンを思い出す。



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この日は寒い風がピューピュー吹いていた。
大事なもののために苦労するのは、
楽しい、と言えるほどタフではないけど、
つらい、いやだ、とは思わない。


大事なひとへのプレゼントをさがすのは、
たとえば、足が疲れたとは思うけど、
つらいとは思わない。

水が上から下に流れるように自然なこと。



彼(alfa romeo spider)は、たぶん、
わたしの奥深いところでの
最後の最後のともだち。

それが、不幸なことか幸福なことか
よくわからないけど、
不幸でも幸福でも別にどっちでもいい。


そういえば、ブランキーのうたで、

500馬力は人間以上のぬくもり

っていうのがあった。





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pit inを終えてすっきり。

ちなみに、ことしのテーマは、


謙虚と感謝と情念と狂気。


まあ、いつもとかわりないけど。
by ayu_cafe | 2009-02-15 00:40 | かぞくのこと | Trackback | Comments(4)

絵本の雑誌「MOE」でおすすめしていただきました。

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絵本の雑誌「MOE」の

「気になる新刊」で、

おすすめしていただきました。
ありがとうございます。


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こちらの雑誌、オールカラーで
レイアウトも相変わらずきれいです。

デックブルーナの表紙を並べたページや、
絵本の草花手帖の別冊もきれい。

大好きな京都唐長も特集されているし、
刺繍の絵本、ステンドグラス作家さんの作品も
きれいで、内容盛りだくさんです。


巻頭の石井桃子さんの特集で、
読み聞かせ会のことが書いてあって、

いつもろうそくをひとつだけつけて、
絵本を読んで、
読み終わると、そのろうそくを
その月の誕生日の子が消せる、

っていうエピソードが載っていて、
いいなあ、と思いました。
by ayu_cafe | 2009-02-14 22:33 | すましたペンギン通信 | Trackback | Comments(4)