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<   2010年 12月 ( 17 )   > この月の画像一覧

ある一年。*very best of ayucafe 2010*

*****
1月
*****




どこか遠い場所で食事をはじめる。*ハバナ,キューバ*
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その時、すぐにわからなくても。*石田さんちの大家族を観て*
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1995年1月17日
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ハワイの本を読みながら、お通夜にいく。
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ソラニン
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*****
2月
*****




妻のひとこと その2
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冬の庭は、ふきすさぶ冷たい風に、まるで絶望を装いながら、春をたくらんでいる。
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ここにいた。
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春を見越す。
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傷口のような思い出ができる。*かいじゅうたちのいるところ*
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心配して、のぞきにきている。
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6戦3勝3敗。そして大型案件の受注。
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*******
3月
*******





血が沸く。 *oahu,hawaii 002*

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プレゼント *oahu,hawaii 006*
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ハワイの樹の夢。
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ピナコラーダ相談所。
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殺傷現場にして、出産現場。ボブ・ディラン japan tour zepp tokyo.
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「凄い奴におびえて生きていくっていうのは、すごい幸せだと思う。」リリーフランキー
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確信と迷いを激しく繰り返す。
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*******
4月
*******




石田さんちの大家族、凄い。そしてハタラクってカッコいい。
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ねこの郵便屋
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ねこものまね *ひとのはなしをなにかしながら聞くひと*
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今日で会社をやめる女の子に送ったメール。
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うまく説明できない、というのは、なんて苦々しくて、なんて素晴らしいことか。
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no rain,no rainbow.
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5月
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海辺の庭ランチ会
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美しさとは、美しくあろうとすること。
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そこに音楽は鳴ってるか*小沢健二、岡崎京子、SDP、青木達之、GET UP AND DANCE.*
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6月
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Charlotte Gainsbourg.  *あなたの孤独をきちんと磨きあげている?*
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ロンドンのミドリ。*midoryさんの、ひとは誰かと出会うために生きている。らしい。*
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あまりにもな、つきぬけた確信のみが、その風景を一変させることができる。
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切り干し大根と油揚げ煮
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トラウマ。
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7月
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ジャスミンティー、苦めで。
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嵐の空は美しい写真ができる。
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再発見の快楽と世界に対するフェチズム。*好きすぎる。借りぐらしのアリエッティ*
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上品、優しさ、調和、思いやり、謙虚、忍耐 が、ハワイの思想。
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8月
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「今日どうつらいか」、ではなく、「次は、どんな花を咲かせようか。」
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せっけんの匂いについての本 *今日マチ子 「coccoon」*
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ツーリズモ、つづく。
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みずはぎ。
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そのまちのことば。
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9月
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お別れ会・独占会
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coCoさんと、ぽこさんのお花。ありがとうのお花。
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叔母の日本画と、有野契章の毎日。
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生きることは、美しい友だちに出会う旅。
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10月
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しずくの中でいちばん好きなのは、どのしずく?
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未来はきらきらしていない。ギラギラしている。
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冬瓜(とうがん)が実る。
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スープをつくる、ことが、そのひとをつくる。
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森は暗いメランコリアでひんやりと冷えている。*雨の夜のシャルロット・ゲンズブール2*
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11月
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中川敬の声が聞きたくなる。




その地面は、毎日、新しい。
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感謝をこめて死を準備する。
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私だけの絶景には、あのひとの笑顔がある。
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赤いキッチン *maggieさんにつくってもらった母の誕生日の花*
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12月
*******




「好奇心」って見たことある?
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クリスマスのお守り
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12月25日のayu家
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ブログで編んだクリスマスリース2010 前編
ブログで編んだクリスマスリース2010 後編
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ちょっと、見たいものがあるもので。
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今年、
訪問していただいた方、
ありがとうございました。

よくもまあ、これだけ
書くことがあるなあ、と
ひとごとのように思います。

ある一年の記憶。
ひとりの人間の記憶。

そろそろ、年越しのおそばを
とりに行ってきます。

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by ayu_cafe | 2010-12-31 07:03 | very best of... | Trackback | Comments(0)

ちょっと、見たいものがあるもので。

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Temple de la Sagrada Familia,barcelona,espana
サグラダファミリア、良すぎて、泣くのこらえた。



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sevilla,andalucia,espana
朝のジャガランダの並木にそよぐ風。



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venezia,italia
なんどこのシーバスで往復したことか。



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syourinji,ohara,kyoto,japan
大原に行くとき、必ず行く。



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positano,italia
結婚式の翌日、歩いた道。



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Ville Franche sur Mer,Cote d'Azu,france
路線バスの窓から撮った。



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Hotel Santa Isabela,havana,cuba
窓を開けると、ずっと音楽が聞こえてた。



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istanbul,turkey
朝霧の中にいつのまにかいるブルーモスク。



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ubud,bali,indonesia
丘の上のホテルを吹き抜ける朝の風。



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Les Galeries Lafayette,paris,france
ラファイエットで見上げてから、プランタンのドームの下でご飯。



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ronda,andalucia,espana
暑くて気持ちよかった。



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praiano,italia
結婚式の翌日、両家の家族と泊まったホテル。



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misaka-touge,yamanashi,japan
太宰先輩もこの富士見てた。



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cordoba
美しい黄色にドキドキした。



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Auvers-sur-Oise
ゴッホの引き金現場。青い風。



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duomo,orvieto,italia
ローマから電車でたどり着いた。



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mexico
ロスからの乗り換え便で、レオンのちょい悪スタッフと一緒になった。



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casamira,barcelona,espana
足怪我してたけど、見に行った。行ってよかった。



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espana
バレンシアからバルセロナへ行く途中、高速道路からちょっと歩く。



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Kaysersberg,alsace,france
ワイン街道の小さな村。あ、でも、大きな方かな、ここは。



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etretat,normandy,france
クルマでたどりついた。



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Agrigento,sicilia,italia
シチリアは、でかくて移動に時間がかかる。



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obidos,portugal
元お城のホテル、もう働いてるひと、みんないいひと。



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nazare,portugal
夕立後、ひかりはじめる路地。



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kualoa,oahu,hawaii,usa.
山並みは荘厳で、風は甘く気持ちいい。









ちょっと、見たいものがあるもんで、

愚痴や、批判や、泣き言を言っていたくない。

ちょっと、見たいものがまだまだあるもんで、

ありきたりの運命に、騒いでいたくない。

わたしは、依然、無知で、その先で、世界は、たっぷりと美しい。



見たいもの。

風景、作品、

価値が見出せそうな自分、

家族との幸せな時間、

みんなが笑って働ける組織。


見たいなあ。

どんなにいまがそこから遠くても。
by ayu_cafe | 2010-12-29 23:13 | non category | Trackback | Comments(4)

努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る。

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ツィッターから。



努力する人は希望を語り、
怠ける人は不満を語る。

井上靖





何かを理解しようと思ったら、
遠くを探すな。

Johann Wolfgang von Goethe





無視されるよりは
罵声を浴びたほうがましだ。

miles davis





どんなに失敗しても
愛されていれば立ち直れる。

『デブラ・ウィンガーを探して』






「人は仕事をしているときが美しい」
いいますな。それは、人の動きや心に
無駄がないからです。
建造物も同じですな。
機能美というんでしょうな、
こういう美しさを。
飛鳥の建造物にはこうした機能を
第一とした美しさがありますな。

西岡常一





本当に気に入った人と人同士は
いつもこんなふうにおいかけっこを
している。
タイミングは永遠にあわない。
そのほうがいい。
2人で泣いてなんになる。
2人で笑うならまだしも。

ハチ公の最後の恋人 よしもとばなな







おだやかな人生なんて、
あるわけがないですよ

スナフキン







下足番を命じられたら、
日本一の下足番になってみろ。
そうしたら、
誰も君を下足番にしておかぬ。

小林一三








苦しいことを投げ出すって事はさ 
楽しかったことも
全部投げ出すって事なんだぞ 

野ブタ。をプロデュース






人の欠点が気になったら、
自分の器が小さいと思うべきです。
他人の短所が見えなくなったら
相当の人物、
長所ばかりが見えてきたら大人物です。

石井久





挫折は過程、最後に成功すれば、
挫折は過程に変わる。
だから成功するまで諦めないだけ。

本田圭佑






生き物はその自然に応じて、
自分の生活を順応させていく
もののみが生命を維持することができる。

Charles Robert Darwin





幸福だから笑うわけではない。
むしろ、笑うから幸福なのだ。

Alain





明日死ぬとしても笑うわ!

松本人志






(沖縄に行ったとき、
ばかでかいカエルを見て)
「小柄な落語家くらいあったわ」

松本人志












さてと、最終日。

やること、理不尽なこと、山盛りだけど

がんばろ。
by ayu_cafe | 2010-12-28 09:52 | 今日の名言bot | Trackback | Comments(4)

ブログで編んだクリスマスリース2010 後編

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ことばと日々のクリスマスリース。


お茶でもグビッと飲んだら、

後編のはじまりです。

ブログで編んだクリスマスリース2010 後編
by ayu_cafe | 2010-12-25 18:19 | ブログで編んだクリスマスリース | Trackback | Comments(4)

ブログで編んだクリスマスリース2010 前編

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日々とことばのクリスマスリース。


私の敬愛するみなさんのブログとmixiの日記から、
いいなあと思った記事を、くるりと編み上げました。


5年目です。


できたてほかほかです。



静かなクリスマスの夜に。


まずは、前編から。

ブログで編んだクリスマスリース2010 前編
by ayu_cafe | 2010-12-25 17:14 | ブログで編んだクリスマスリース | Trackback | Comments(4)

12月25日のayu家

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12月25日のayu家。

バラがおわりそうだったので、

ぽろぽろこぼれる花びらをお皿に。





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ゆりは、まだ終わっていない。

おわりかけの花の愛おしいことといったら。








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赤赤の朝食。

ただでさえ、甘いりんごの焼きりんごシナモンがけは、

それだけでお菓子みたい。

「ギター弾きの恋」っていう映画のサントラを聞きながら。









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ロンドンは、大雪。








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くまにもゆとり。








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やばいうさぎ。









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3Dもみの木。









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ピンポーンと、エルメが届く。

わたしから父への退院のお祝い。




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宅配の箱が、宅配の箱史上最高にかっこいい。




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保冷剤を包んでる紙が、保冷剤を包んでる紙史上最高にかっこいい。





これは、母がプレゼントする用に、妻が頼んでくれたもの。

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ピンポーン、と北イタリアからワインが到着。

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rieさんにお願いしたピエモンテの赤と白。

今年のクリスマスのワイン。


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夕飯が楽しみ。








妻がやってるiPhoneのゲームのクリスマス島

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むーーーーーーーーーー。






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ガブリッ。
(↑弱気になってるひまなんかないぞ&クリスマスガブリ)









メリークリスマス。


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by ayu_cafe | 2010-12-25 12:34 | | Trackback | Comments(4)

クリスマスのお守り

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12月24日。


早朝出勤、終電帰宅の毎日。

年末進行の膨大な今日のチームのやることメール制作。

社長とプロデューサーの方と人事の相談事。

クライアントへ出向き、今後の建設的な対策協議。

再び、社長とプロデューサーの方と人事の相談事。

スタッフと面談。スタッフと面談。スタッフと面談。



あれれ、身体、ちょっと限界かも、なんて、思ってたら、


赤いニットを着た同僚の女の子がやってきて、

旅行のおみやげをくれた。



「ブログ読んで、相澤さんのご家族、入院したりで、
大変そうだから」


と、京都仁和寺の無病瓢箪。



!!!!!!!!!!!!!!!!!!



会社やめとかなくてよかった〜。

限界?なにが?
(↑すぐ立ち直るタイプ)




なんてことが起きるんだ、日常は。


24日クリスマスイブも終電だったけど、

ぜんぜん幸せ。




たぶん、いちばんしんどい年にもらった

クリスマスのお守りがあるから、

家族に光が灯り、

一生がんばれる。

ありがとね。
by ayu_cafe | 2010-12-25 02:05 | 友人・同僚のこと | Trackback | Comments(0)

ずっとずっとずっとロックンロールは惨めな自分にそれでいいんだと、大丈夫だと囁いてくれたじゃないか。

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*大谷さんのブログから。





もうすぐ2010年が終わる。

私が東京来たのが
1991年だから、
もう20年もたつ。


いろいろいろいろいろいろいろいろやってきた。
やってやって
なんとか生きてきた(笑)


2005年
仕事をなくした我々ダイノジ。なかったね〜仕事(笑)
まぁ今年も相当だったけど(笑)

家賃15万円なのに月の給料18万円みたいな。
保険払ったら残金ゼロ。
もうね、笑うしかなかった。
ははは。

そうだそうだ
2005年のこと。

暮れの単独ライブの打ち上げ、
その代わりに渋谷の青い部屋で初めてDJイベントをやった。
そのまま、rockin'on主催のフェスティバル
COUNTDOWN JAPAN
FES05/06の大晦日、の22時、DJという形で初めて出演した。

のちの嫁も
客席にいた。
彼女妊娠していた。
踊りまくるお客さんを観ながら、
私の頭にはいろんな場面がコラージュされて再生された。

最後の曲
小沢健二の

「強い気持ち強い愛」

なぜか用意した巨人帽を指差し
(笑、今だに意味わかんない。巨人愛とかけたんだよなぁ〜)、
キョトンとしたお客さん相手に私は微笑んだ。

この「強い気持ち強い愛」の何が好きかって、
人生とは過酷で辛辣なことの連続で涙を流すことも時に僕らにはあるが、
それでも日々の中、祈ったり、希望を持ったり、そして他人と心を通わせることで、
救われたり許されたり、生きていくこととはそういう気持ちや愛を真摯に伝えて、
伝わっていく連続なんだと言ってるようで好きなんだ。


そして俺はまたニヤリと笑った。

そうだ。
俺、
家族ができるんだ、と。

2005年の頭。

義父が殺された。
いや、正式には父親ではない。いわゆる母にとっては内縁の夫というやつだ。

その人は中野さんという名前で、母子家庭の大谷家に、私が8歳のころ、突然現れた。

中野さんはタクシー運転手だった。

家出して補導されたとき帰りは中野さんのタクシーの中だった。
外ばかり見てる私に中野さんはニコニコ笑いながら
大丈夫大丈夫と言った。


私がリンチにあって血だるまになった高校三年のとき、
病院にタクシーで連れて行ってくれたのも中野さんだった。
中野さんは焦りながら早口で
大丈夫大丈夫
と言った。


芸人なって、テレビなんか出てないのに、
私らは無謀にも故郷凱旋ライブを企画した。
それがどんなにかっこ悪いことかわかっているが、
母に自分の仕事を見てもらいたかったのだ。

チケットはもちろんさっぱり売れてなかった。

佐伯駅に迎えに来た中野さんのタクシーの中は
私たちダイノジのライブのチラシをコピーしたものが張り巡らされていた。

大丈夫、大丈夫、お客さん来ますよ、
中野さんはバックミラー越し、私にそう言った。

その中野さんが2005年の頭、中野さんの実弟に殺された。
正月、酒に酔った中野さんの弟は口論の果てに、包丁で心臓をひとつき。


即死だった。

私は今だに狂気を暴力にしか転換しないやつが好きじゃない。
殺すことはねー。殺すことはさ。

母の狼狽は激しく、電話越しでひたすら泣き続ける母に
私は何か言葉をかけてあげることもできなかった。


私はその時、テレビの生放送に向かった。
久しぶりのテレビ。

成人式の生中継。
張り切っていた矢先のことだった。


結局一度も笑いをとれずに生放送は終わった。
自信のあったネタも会場に集まった新成人に全く受け入れられなかった。
当時はスベッたことをネタにする余裕もなかった。


エンディングで手を振りながら、涙がこぼれた。

なんで泣いたんだろうか。
惨めで惨めでたまらなかった。

そして、実の弟に殺された中野さんが可哀相で可哀相で。


寝ようと思っても中野さんとの思い出とつまんなそうに
私らを見る成人の連中の顔が交互に現れては消えていく。

奥歯をギュッと噛んで布団に潜った。

母は中野さんと籍をいれてなかったので遺骨をうけとれなかったが、
せめてもと墓は母が借金して建てた。

同情するしかなかった。母が不憫でしかたなかった。

子ども二人、育てあげて、大学まで行かせて、
今は芸人、しかも全く売れてない。
母に申し訳ない気持ちとどうでもいいやという諦観が
入り混じった不思議な気持ちだった。


夏。
私は久しぶりに実家に帰った。


母は背中を丸め疲れきっていた。

祖父の介護も加わっていた。


中野さんの墓参りに行った。
蝉の鳴き声がやかましい佐伯の
山林にある質素な墓の前で手を合わせた。

この町に対する愛憎
が込み上げてきて吐き気をもようした。

いいことばかりじゃなかった。悪いことばかりでもなかった。
私が見てきたこの町の風景は私に
いつもいつも辛辣な現実を気づかさせてくれる。


私は絶体絶命だったのだ。芸人としての仕事がないこと。
母に言えなかった。

墓参りを終え、母の手を握りしめた。

そんなことをしたのは初めてだった。
私は聴こえるか聴こえないかの声量で
大丈夫大丈夫
とつぶやいてみた。


東京で暇を持て余す私に気分転換にと
rockin'onの兵庫慎司さんがDJをしないかと誘ってくれた。


DJって、と一度断りのメールを送ったあと、
やっぱりやりますとメールを送り返した。

夏に初めてお芝居の戯曲を書かせてもらった。
そのタイトルが
「サマーソルジャー」
今も付き合いのあるタカアンドトシらが出てくれた舞台。

「サマーソルジャー」
サニーデイサービスで一番、
いや夏の歌で一番好きな曲のタイトルだった。

これを大音量で聞いてみたかった。


いや、違うな。
本当はギャラが魅力的なだけだったのかもしれない。金なかったもの。


ポツポツと集まったお客様の前で、
CDJの使い方を5分だけ教えてもらい、
緊張しながら曲をスピン(笑)してみた。

DJはまったくうけなかった。お客さんは終始無反応で、
一番後ろのテンガロンハットの太った女性のお客さんから
「芸人かえれ〜やめろ〜」とヤジられた。

唯一心配になって見に来てくれた相棒とのミニコント風のやりとりだけがうけた。


うけないと悔しいからそっから研究して、
再度違うイベントに出させてもらったとき試してみた。
みんながちょっとだけ踊りだした。
それはなかなか面白い経験だった。


必ず遊びに来る相棒とのやりとりも段々と様になり、
そのうち相棒がダンスや流行ってたエアギターをやりだした。
そのたんび急に踊ったり暴れたりするお客さんを見るのが楽しくなってきた。
だんだんとみんなの踊りが激しくなってきたとき、
ちょっとネタっぽいことやってみるかとか、ボードでサビを教える作業をしてみたり。

ここにいる連中は狂気を暴力でなく踊ったり、
叫んだり、歌ったりすることに転換していた。

笑い顔、笑い顔、笑い顔。

それは人間だけの特権だ。


そんな頃に子どもができちまった。


金はないけど産むことにした。

相手は19歳の女だ。
ずっとずっと芸人ダイノジを応援してくれてたファンって奴だ。
ファンと結婚するとかどうかと思うと周囲から散々言われた。

正直どっちでもよかった。
外野の声などどうでもよかった。

今より金もなくなるが、産むと言ってくれた彼女に賭けたかった。

環境を変えるとか、そういう最もそうな理由もありそうだが、そういうことじゃない。

女房は大学に行っていた。大学の先生は休学を勧めたが、
二人で話し合って退学することにした。

向こうの親にはこっぴどく叱られた。当たり前か。
親戚の人なんてわざわざ酔っぱらって電話してきてずっと説教だ。
ごもっともですと思いながらも少し傷ついた。


名古屋の彼女の実家に挨拶に行った。
お店を予約した。場所は中日ドラゴンズの選手なんかも
食事に来る小料理屋を知り合いが予約してくれた。
名古屋は雨だった。
店で母親と待ち合わせた。大分から来た母は寒ぶりを
一匹まるこど抱えて店の前でずぶ濡れになっていた。
私と母は店に入るなり土下座をした。
前日、怒る練習をしていたという嫁のお父さんは、しばらく黙って一言。


よろしくお願いしますと言った。

私に父親ができた。
私はなかなか頭をあげない母親の横で私の母親はこの人なんだと改めて思った。

2005大晦日、初めてのDJを終えた私は音楽の仕事も
真剣にやってやろうと思った。どの芸人にもできない了見でやってやろうと思った。

私は得体の知れないエネルギーをいただいた。

私は嫁の腹をさすりながら大丈夫大丈夫とつぶやいた。

大丈夫、そう、
オールライト。

プレスリーが初めて吹き込んだロックンロールナンバーもそんなタイトルだ。

ずっとずっとずっとロックンロールは惨めな自分にそれでいいんだと、
大丈夫だと囁いてくれたじゃないか。

ふと思った。
この子が自分で私の息子として生きることを選んでくれたんだと。

逆指名のような。


この子が自分に伝えてきてくれているような気がした。
私がこの子の父になるのでなく、この子が私を父にしてくれるんだと。

私には父親がいなかった。
私たち家族には中野さんしかいなかった。
その中野さんならきっと産めよといいそうな気がした。

大丈夫、大丈夫と言いながら。
あの日のように。


長い階段をのぼり 生きる日々が続く
大きく深い川 君と僕は渡る
涙がこぼれては ずっと頬を伝う
冷たく強い風 君と僕は笑う
今のこの気持ちほんとだよね
[小沢健二 強い気持ち強い愛]


2010年が間もなく終わる。

これを読んでいる皆様にいいことが沢山ありますように!

いつもいつもいつもいつも本当にありがとう。

大丈夫、大丈夫。
君は絶対大丈夫。


メリークリスマス!
幸せを祈るよ

2010年12月24日
大谷ノブ彦
by ayu_cafe | 2010-12-24 23:34 | non category | Trackback | Comments(0)

現地時刻 Porto,portugal 8:00am

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きりりと寒い早朝のバス停。


いつもの時間、はじまりの時間。


朝のあの期待感と不安感。


いつもの時間だけど、まったく新しい時間。


みんな、どんなことを考えているんだろ。


昨日届いた手紙のこととか。


今日会える好きなひとのこととか。


気の重い仕事のこととか。(わたしのように)


テストのこと、たべもののこと、


読んだ本のこと、観たい映画のこと、


病気のこと。


あやまりたいひとのこと、


遠く離れたひとのこと。



新しい習い事をはじめてみようか、とか、

やっぱりこの仕事、もう限界かも、とか。

クルマ、修理に出さなくちゃ、とか。

プレゼント、なににしようか、とか。



それぞれがそれぞれ別の方向を向いて、


新しい一日をはじめようとしている。


うしろの世界遺産に、あたたかい朝日があたりはじめる。
by ayu_cafe | 2010-12-23 18:05 | 現地時刻 | Trackback | Comments(0)

一度だけ魔法が使えるとしたら、何に使う?

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浅井健一さんへの
100の質問から、抜粋。





Q19 10年前の自分にアドバイスするとすれば?

10年前…バンド解散したときか。
そうだね…「そのままでいいよ、
やりたいようにやりなよ」って。



Q36 好きな季節は? 
また、春夏秋冬、それぞれのイメージは?

変化する、季節の変わりめが好き。
ずっと冬だったら暖かくなると嬉しいし、
ずっと暑かったら涼しくなると嬉しいし。
イメージは、春と言えばひな祭り、
夏と言えば海水浴、秋と言えば金木犀、
冬と言えば雪だるま、って感じかな。



Q53 浅井さんにとって、中村達也とは?

すごいいいヤツで、すごい大好き。
いつまでも好きだし、
今はあんまり会ってないけど親友だよ。
あんまり会わない親友。



Q99 「友達」とは?

一緒に雪だるま作ったり、
雪合戦したりする相手のこと。








*一番好きな質問と答えは、これ*








Q83 一度だけ魔法が使えるとしたら、
何に使いますか?


使いたくない。
by ayu_cafe | 2010-12-22 07:01 | ayuCafe Music Bar | Trackback | Comments(2)