ちがやさんについて。哲学者のおじいさんに育てられ、プロの陸上選手を目指し、スタイリストとして日本、ロンドン、パリ、ニューヨークで活躍したあと、いま、海辺の静かな町で美味しいパンをつくっている。旅行はサハラ砂漠をノマドと2週間旅したり。話すと自分に気づく。自分でいいんだと思う。
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パン屋さんの女の子が知らぬ間に老いた魔女になって言った。いいかい、赤い箱にはあんたの心臓が入っている。グレーの箱にはあんたの薔薇が入っている。どちらもしたたるように新鮮なままでね。魔女から戻ったパン屋の女の子が可愛く笑って言った。ギフトにいかがですか?
魔女の帰郷 完全版の装花を、コトリ花店さんにしてもらって少しずつ受け取りに行く。こんな至福ってあるだろうか。季節の深まりに合わせて装花が色合いを変えてゆく。いつも、わあ、これは欲しいな、と思う。これがコトリ花店さんの詩。濃紺の端正な箱の中に閉ざされる、生きるための美しい呪い。