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ときどき、すずらんが、くすぐる。

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庭ランチ会で、みなさんに、
ミヤコワスレとすずらんの小さな花束を持って帰ってもらった。


翌日、みなさんから、お礼のメールをいただいて、
その中で、

「すずらんが好きな母に見せてあげました」

と書いてくれた女の子がいた。



家に帰って、そのメールを母に見せたら、
翌日、これ、すずらんのお母さんにあげて、
と、すずらんの小さな束を渡された。



昔から、母は、庭の花を、

学校や会社にもっていって、

って言う。そのたびに、なんか恥ずかしくて

ええ、いいよ〜と思った。


いまだにちょっと思うかな。
でも、随分、前と違う。

いまでは、むしろ、こういう小さな束が、
日々、息をして、生きてくための
生命線のようなものだな、と
つくづく思う。




仕事というのは、小さな花束をあしらうようなものかもしれない。


経験の浅い若い子たちが、

「つまらない仕事」「割に合わない仕事」
「ほんとうにやりたいことじゃない仕事」
「めちゃくちゃな仕事」「ただきついだけの仕事」
「かわりばえのしない仕事」

と簡単に切り捨ててしまう
そのすべての仕事が。




きれいに組まれた価格表のなんと美しいことか。


迷い、修正指示をくりかえす、クライアントさんが、
必死にかなえたがってることを、
経験と持久力と創造力で、汲み取れた時の
なんと爽快なことか。







電車で会社に行くまで、
すずらんの束の入った紙袋を
ひざのうえにのせていた。


ときどき、うとうとした。

ときどき、すずらんが鼻をくすぐった。
by ayu_cafe | 2010-05-08 09:31 | 仕事もしてます | Trackback | Comments(6)
Commented by トミミン at 2010-05-08 22:49 x
わたし、すずらんって、昔から大好きなんです。
あの何とも可憐で愛らしい姿が好きで、好きで…
ayuさんのお母様、お花をさりげなく持たせてくださるお母様、心が豊かだから出来ることだと思います。
素敵なんてもんじゃない。
素敵の最上級だと思います。
すずらんの彼女も彼女のお母様も喜ばれただろうな!
素敵なお話をありがとうございます。
Commented by ayaばあさん at 2010-05-09 00:21 x
ayuじいさん、あんたも年をとったんじゃなあ~。
なーんて感じました(笑)
いや、ayaばあさんもまったく同感です。
でも、そう思うのは人間が成長したというよりも、年をとったからこそ
なんだと思う。
私は後輩の愚痴をたくさん聞かされる役回りなんだ。
私ってきたメールを返信しないってことも、話を聞き流すって事もできない性分で、
そのため、そういう掃き溜めみたいになってしまう。
みんな他者の批判や、自分のいる部署をばかにしたり、人をばかにしている。
でも、そう批判している部署の自分も一員なんだということを忘れがち。
で、そういうの聞いてると、あーそうか、この子私より9才も下なんだよな。
じゃあ、そう思えて仕方ないか。まだわからないよね。仕方ないな。って
結局いつもそこにいきつく。
どんな仕事もすばらしいと思う。
ビルの清掃だって、床掃除のおじさんだって、みんな仕事をしているって社会の役にたっていること。どの仕事も全て誇りを持つに値する。
これほんとにここ最近やっとわかってきたこと。。。。
私もおばあさんになったものです。。。
Commented by ayu_cafe at 2010-05-11 21:23
トミミンさん、なんとも可憐。
世の中にそんなものが存在するなんてね。。
ちょっとラッキーですよね☆

さしあげたお母様、お礼といっしょに、
家にいけたすずらんのきれいな写真をいただきました。

それを母に見せて、母が喜び。。
なんとも幸せな5月のやりとり。。。

Commented by ayu_cafe at 2010-05-11 21:39
ayaばあさん、いやはやほんと、
若気の至りってあるよねー。
自分でふりかってみても、
ほんとお恥ずかしいかぎり。。
ま、いまも恥ずかしいんだけどね、いろいろ。

どの仕事も全て誇りを持つに値する。

そうだよね、誇りって大事だ。
そして、自分に誇りがもてたら、いいよね。
っていうかせめて、これ以上
きらいにならないで、いられたら。。

ayaさんもやさしいもんね、
ぐちをいいたくなるのもわかるわかる。。
わたしは、わかくないけど、
こんどぐちを聞いてください☆



Commented by IKKO at 2010-05-20 08:16 x
ちいさな花束っていいよね。
好きなヒトにあげる!って気がする。
幸福のお裾分け感が漂って素敵。

そういう小さなブーケこそ、
摘まれた花の何気ないセレクトだったり、
包まれた紙だったり、ちょっとしたメッセージだったり、
ちょっとしたアシライに心がこもる。
仰々しくない、素の心意気がね。

仕事も。
ayuさんが書くとおりに、そういった小さな花束を
束ねるような仕事って、時には多いと思う。
いつか、気づいてくれるよ、きっと。

昔、デザイン会社で価格表をイラストレーターで組まれたとき、
仰天したんだよね、
なんでエクセルじゃないんだろう!?って。
表計算ソフトが使えないんだなって勝手に解釈してしまい・・・

・・・・でも、本当に綺麗な表だった。
その時に、すぐそのことに気づけばよかった、と今も後悔してる。

つまらない仕事だなーと凹むときは、そのことを
思い出すようにしてます。












Commented by ayu_cafe at 2010-05-21 00:45
ikkoさん、心意気!きゃー、もうこの言葉がすべて。

大事だよねー。
あしらい、っていうものいいね。

でもね、いろんな事情でそれができないことも
多々ある、
時間、予算、進行、メンツ、能力、感性。。
いつもこころがけるけど、
できないことも多くてね。
だから、こころをこめれることは、
もしかすると、基礎ではなくて、
贅沢、悦楽なのかもしれません。

表は、きれいさは、大事。
でも、いま、イラレで組むのは。。笑
でも、きれいさは大事だよね。

明日も心意気で!