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SKE48 須田亜香里さんに学ぶ

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週刊朝日の連載から。





違う世界で夢を追う親友と
交わした「約束」



私の高校時代は、友達に囲まれて、
毎日を楽しく過ごす平凡な生活でした。
ただ、私立特有の厳格な校則に縛られ、
ずっと続けてきたバレエの実力にも
限界を感じていたこともあり、
どこか現実から目をそらし、
空虚な会話で時間を潰している自分に
冷めていました。

そんなとき、誰とも群れず、
人を寄せ付けてぬ雰囲気の
I子に出会ったのです。

いざ打ち解けてみると、
I子は快活な女の子でした。

前向きで、自分の意見を持っていて、
大切なことは譲らないけど、
細かいことは気にしない。
そんな性格のI子に私は惹かれ、
夢中になっていきました。

3年生の秋のある日。
私とI子は自習時間にちょっとした
冒険をしました。

こっそり教室を抜け出して、
屋上へ行ったのです。

給水塔に並んで寝転ぶと、
真っ青な空に白いチョークで
引いたような飛行機雲が
浮かんでいました。

なんだか自由だな。

ボーッと眺めていたら、
ふいにI子が言いました。

「大学に行ったら留学して、
将来は通訳になるんだ」

休み時間には、一人で英語の本を
読んでいたI子。

周りに流されず、
夢に向かって努力しているI子が、

私にはまぶしく見えました。

私も何かに挑戦したい!

それがきっかけで、2ヶ月後、私は

SKE48のオーディションを受けたのです。

ところが、合格を伝えても
I子の反応はなぜかいまひとつでした。

「ふーん、よかったね」

アイドルにはまったく興味がないんだな。

彼女とは、その後もSKE48の話を
することはありませんでした。



高校を卒業し、大学も同じでしたが、

違う友達もできて、ひんぱんに会うこと
はなくなっていきました。

それからしばらくして、
I子は宣言どおり、留学の資格を手にし、

本当に海外へと旅立っていきました。

私は見送りに行けず、
メールを送っただけした。

それから半年たった、今年の8月。

突然、私のケータイに見知らぬ
アドレスからメールが届きました。

I子からでした。

<あかりんが頑張ってる姿を見て、
私も留学をあきらめなかったんだよ。
日本にはまだ帰りません。
成長した私を見せたいから>

涙で読めませんでした。

あの日、私が送ったメールとは、
<今度会う時は、お互いにもっと
成長して会おうね>というものでした。

I子にあこがれ、I子のように
強くなりたくて、

SKE48でもがいてきた私の、
精いっぱいの強がりでした。

バレエのクセが抜けなくて、
私だけ「須田ダメ」
「須田だけズレてる」と
先生に注意された日々。
本当に悔しくて情けなくて…。

一人、泣きながら練習したことも
あります。

I子なら頑張れるはず。

だったら私だって!そう思って
頑張ってきたのです。

そんな私を見て、まさかのI子のほうも
頑張ろうと思ってくれたなんて。

気のないそぶりをしていたのは、
ひと足早く夢へと進んだ私に、
悔しい思いをしてくれたから?

目標だった人にそう思われるほど、
幸せなことはありません。

I子にいますぐ会いたい!でも、まだ、
会いたくない。

もっと努力して、もっと成長できた
その日まで。

そしたらまた、あの日のように
屋上に寝転んで、

二人で空を眺めたいな…。











****************




フォーチュンクッキーのなにかの映像を
見ていて、ゼロカンマ数秒映った
後列のある女の子の笑顔をみて
この子の笑顔は凄いなと思った。


それが、

去年の総選挙のコメントを
千原ジュニアさんが褒めていた
須田亜香里さんというひとだと
最近知った。

このひとの笑顔を見てしまうと
他のひとの笑顔が笑顔に見えなくなる。



SKEの握手会は
一日にだいたい
3000〜4000人が集まるらしいけど
その中で絶大な人気を誇るのが
須田さん。


ネイバーのまとめなどで
握手会のやりとりの
様子が上がってるけど
字ズラだけでもぐっとくる。


1人7秒という
握手と会話の時間を使いきる。
最後は、ファンが剥がされるのでは
なくて須田さんが剥がされる。


今年の選挙の立候補演説も
とてもよかった。
というか、やられた。


世の中のクリエイターといわれるひとは、
そして、わたしは、ジャンルこそちがえ、
あの立候補演説のアイディアに
勝るものをだせているだろうか。


頭がいい、アイディアがある、
努力家、というのもあるが、

このひとの魅力は、
冒頭に転載させていただいたような
根底にある人間性だ。



そして、恐ろしいことに
AKBの本質も根底にある人間性を
競わせている、楽しませている
ところにあるように思える。



最後の勝負は
真剣で誠実な人間性だ。


本当に真剣になれば
冷静になる。

真剣に、誠実に、
冷静になれば、

言葉はうまれ、
やるべきことは明白になる。




先日の総選挙のスピーチで、
須田さんは、冒頭、

前に出ていいですか?
マイク濡らしちゃてごめんなさい

と言って雨の降る前方に駆け出し、


雨の中六時間を超えて
立ってみている
味の素スタジアムの
七万人のファンに

こう叫んだ。



みなさんだけ濡れさせる
わけにはいきません❗️






これは、アイディアではなく
きもち、だ。





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by ayu_cafe | 2014-06-12 10:54 | 一生勉強。 | Trackback | Comments(0)