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ここには涙はこない

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note:

子守唄作家、という職業があるならなりたい。

というか、音楽は眠りに落ちる前に
いい景色をみるためのものと思っているので
すべての曲は子供大人問わずの子守唄のつもりで書いている。


あらゆる音楽で、いちばん好きなボーカルは、祖母の子守唄で
いちばん好きなサウンドは、
祖母の歌う子守唄とその環境音。

エコーの効いていないデッドなボーカルと
低く、生活と体温と人柄の感じられる声質とテンポとゆらぎ。
やすらぎをめざし、誰かのためにうたう、
という目的のあるうたと歌唱。

そして、声のまわりにただよう、
風の音、草木の音、虫の音。


それが、わたしにとっての音楽。













lyric:

涙はどこにいる
いちばん高い杉のうえ

桃色の夕暮れの
つるりとした川のさき

涙はどこにいる
北へ帰る鳥が運ぶ

夜になるとかたくなに
閉じてしまう花が隠す

ここにはもう届かない
もうここには涙はこない



涙はどこにいる
遠い街の坂の上

水のようにたゆとう
海の声の歌の中

涙はどこにいる
月に冷えた砂丘の果て

やさしい親鳥の
あたたかい羽の中

ここにはもう届かない
もうここには涙はこない














by ayu_cafe | 2014-10-05 10:47 | メランコリア | Trackback | Comments(0)