ayuCafe

ブログで編んだクリスマスリース2007

b0072051_0515184.jpg


はじめに。

私の敬愛するみなさんのブログとmixiの日記から、
素敵な記事を編んで、世界にひとつだけの、
大きな大きなことばのクリスマスリースを
つくってみました。
昨年にひきつづき、第二回目です。

今回は、偶然ですが、フランス、イタリア、スペイン、
アメリカ、そして、日本と、
地球をするり、と一周するリースです。
ちょっと長いですが、まあのんびり
読んでみてください。


大事な記事の掲載許可をいただいたみなさん、
ありがとうございました。

※ご連絡が直前になってしまい、
許可のお返事をいただいていない、とろそれさん、
もし、不都合であった場合、すぐ
対応いたしますので、お手数ですが、ご連絡ください。

ちなみに、途中でアップされている写真は、
最後の一枚をのぞき、すべて私の写真です。



いつか200年後くらいの冬に、
どこかの小さな女の子が、
偶然ネットで、このリースを見つけて、
お茶でも飲みながら、読んで、
あ、人間って、悪くないかも、
なんて、思ってくれたらいいな。



それでは、はじまりです。↓






*まずは、暮れかかるスペイン、バルセロナへ。
ROSAさんのブログVida en Barcelonaから。
ここに、クリスマスシーズンの
バルセロナの薄暮の空と街の音と
空気の匂いが永遠にパッケージされています。



バルセロナの街を高いところから見下ろすと、
たくさんのクレーンが見えます。
工事中の建物の多さにびっくりします。
ウチから見えるクレーンに、
先日からこんなものが加わりました。

アップしてみると、
BON NADALと付けられています。
BON NADAL
カタラン語で、メリークリスマス!

バルセロナにあるクレーンのほとんどに、
このような飾りが付けられて、夜は点灯されるのです。
点灯はまだ先のようですが、芸が細かいですね。

私の合唱団もヴィリャンシーコ
(スペインのクリスマスの歌)の練習に入りました。




b0072051_139129.jpg





*gla_glaさんのブログ
glass cafe gla_glaのグダグダな日々。より。
大介さんのつくるガラスは、弱い光と一緒が
特に美しいので、弱い光を探したくなります。



3年前の今日はgla_glaが火事になった日です。
あれから3年。

火事の次の日にgla_glaを開店させたのは
母の叱咤激励のお陰です。
新しい建物を建てられたのは、
担当の方の粘り強い交渉と
最終的に保証人になってくれた父のお陰です。
暗い気持ちにならずに済んだのは、
洞爺湖から昇ったきれいな朝日のお陰です。
けが人も出ずに済んだのは、
工房のガスボンベが爆発してくれたお陰です。
落ち込まずに済んだのは、お金がなかったお陰です。

自分が何をしているのか分からない時は
たくさんあります。
自分を否定してしまう時はたくさんあります。
自分を信じられない時はたくさんあります。
自分に負けそうな時はたくさんあります。
やりきれない事はたくさんあります。
つまらない事はたくさんあります。
理不尽な事はたくさんあります。
苦しい事はたくさんあります。
やりたくない時はたくさんあります。

それでもやっていけるのは、
たくさんの人が俺に力を与えてくれているお陰です。

この先俺がどうなって行くか全く分かりません。
上手くやって行く自信は全くありません。
ダメになっても全然構いません。
俺はこれからも自分の好きなガラスだけを
作って生きて行きます。
それが俺を支え続けてくれる
たくさんの人に対する感謝の気持ちです。




b0072051_25737.jpg





*Mlle_Amaryさんのブログ、En Ville qui danse*から。
すべての花には記憶がある、のかもしれません。



父方の祖父がバラをお庭で育てていて、
バラ門まできれいに作っていたそうな。
でも彼が亡くなってからは
手入れをする人がいなくなり、
全て駄目にしてしまったそうで見たかったなぁ・・・
おじいちゃんの自慢のローズガーデン・・・

家族とバラとハーレー・ダビッドソンを
こよなく愛したファンキーな祖父は
マルチでめっちゃ面白い人だったらしい。

ローズガーデンに行くと、何故かいつも
会ったこともない祖父のことを想うのでした。




*kayvegaさんのブログ、Wild Flower in The Westから。
お引っ越しで、アメリカ大陸を移動中。
手のひらに重みを感じるような、ひとの感触。



いつの間にか少しずつ砂漠っぽくなって来た所で
ジョーが一言“懐かしいな〜。。。”と。
聞いてみるとティーンの時に友達とヒッチハイクしながら
LAまで遊びに行ったり、野宿もしたし
畑ドロボーめいた事もしたよ。って思い出話をし始めた。

あんまり詳しく聞き出そうとすると
照れ始めて話を止めるので、
フ〜〜ンとかへ〜〜とか聞き流す振りをしながら
ジョーの昔話を聞きました。


少し道を間違えたので予定より2時間遅れで
ジョーのママの家に到着。
その夜はジョーの兄弟が集まってバーベキューでした。
ジョーの両親はすごく暖くていつも歓迎してくれます。
一晩泊まって朝ご飯を皆で食べて出発の前に
義母さんとハグをした時
“いつもジョーの事を大切にしてくれて本当にありがとう。”
と耳元で言って貰えた事が
言葉が出ないくらいうれしかった一言でした。

ラスベガスの次はアリゾナ州に向けて出発です。。。




b0072051_8223934.jpg





*ayaさんのブログから。
普段、普通のひとが行けないところまで、
旅をするように走っているひとの日記です。



今日は35分過ぎたあたりに、エンジンが全開になった。
こんなに気持ちよく走れるのって、半年に一回くらいだと思う。
もう自分でも内から出るエネルギーを
抑えることができなかった。

結局それから1時間ずっとペースは落ちることなく、
ひたすら走り続けた。
ほとんど周りの景色は見ていない。
前方の地面の土をひたすらみつめ、ひたすら走る。

1時間過ぎたときだったな。
ほんとに久しぶりに、冷たい闇からくる空気を感じた。
この空気ってほんとにどこから来るんだろう?
誰かに教えてほしい。

この空気を吸い込むと、自分が浄化される気さえする。
すごく気持ちのいい空気で、走り去るとまた元のぬるい空気。
何周か走るとまた感じる。

あの冷たい闇からくる空気は
頑張ったご褒美を神様がくれたのかもしれない。




Le the et le soleil
紅茶とお日さまのkanaさん、
今回は、私のブログにいただいた
コメントがたまらなく魅力的だったので、そこから。
ふんわりとあたたかいひととき。



そういえば、おろしたての洋服とか、
とりこんだばかりのタオルの山とか、
干したての、ほっこりしたお布団とか、
見つけたら飛び乗ってました。。。
私が(笑
だって、ほんとに気持ちいいんですもの。

こないだ、実家に帰った時、
とりこんだばかりの洗濯物の小山を見つけた私が
その前にちまっと座って、
じーーー。。。と眺めていたら
母が

「・・・飛び乗るなよ。」

と、一言発しました。
普通なら「たたんでおいてね♪」
とかくると思うのですが。。。
さすが、我が母だ、と
この時改めて思いました。。。




*ちはるさんのブログ、Coucou Mes amis -フランス便り-から。
ストの日、わずかに動いているメトロの車内。
ガイドブックにのっていないフランス案内。フランス人案内。
そして、人間案内。



さて、時は変わって、帰りのメトロ。
数本見逃して、やっと乗り込むことが出来ました。

つかまるものがないのは、正直言ってツライ。
メトロが揺れるたびにふんぞり返りそうになる私。

・・・と、そのとき、
隣にいたかわいいお姉ちゃんが言いました。
「大丈夫?私につかまっていいわよ。笑」
「ありがとう!」
思わず、躊躇せずにそのありがたい
申し出にのっちゃいました。
彼女の腕につかまり、ホッ。
ところが、揺れるメトロに、それでも安定を保てない私。苦笑
すると、もう一方にいたお兄ちゃんが言いました。
「僕にもつかまっていいよ。笑」
そんなわけで。
私、ストの日のメトロの中で、見ず知らずの人に
それぞれ右手と左手でつかまっていたのでした。
おかげで、人の足を踏まずにすみました。笑

ストの日、周りの人を観察していると、
イライラして、ちょっとしたことで
人に暴言を吐く人もいるかと思えば、
そんなときこそ、いつも以上に人に
救いの手を差し伸べたり、
ぶつかられても、嫌な顔をせずに笑顔で
「大丈夫。お互いさまよ」と
言ったりできる人と、2パターンありました。
こういうとき、ぜひ後者でありたいですね。
イライラは、人生の損♪ってね。




b0072051_9494812.jpg





*私のブログにいただいたapoiさんのコメント。
ここに、けしてひるむことのない
美しく強い音楽が鳴っています。



父が入院する病院で、
母が小さなコンサートを企画した。
ほんの20分ほど、
顔なじみの患者さんや介護する方が
少しでも気晴らしできるように。

母のかつての教え子がチェロを弾き、
彼の恋人が、その旋律にバイオリンを合わせた。
父は最初から最後まで涙していた。
リハビリでは痛がるくせに、
動かない手で必死に拍手しようとした。

父より重症の隣の部屋のおばあちゃんは
自分の好きな曲が流れると、
奇跡的に、かすかに片手を動かした。




*ねーさんのmixiの日記から。
タイトルは「命の現場から」でした。
それは、ねーさんの職場という現場であるとともに、
私たちの生きてる現場だと思います。
愛情のたくさん満ちた私たちの現場での記録です。



みんな揃っての食堂での夕食。
その時、事件は起こりました。

「しげちゃん!??」
「しげちゃん!!しげちゃん!!!!!」
「主任!!!!!」

介護員のその声に振り返ると
そこには真っ青になっているしげちゃん。

詰まった!!!
1号に運んで!!!
口の中に手を入れ食べ物を掻き出そうとしても
ペースト食は指にはかかりません。
吸引器で吸引。
気管内には驚くような量の食べ物が。。。
かなりの量を吸引しましたが
すでにしげちゃんは呼吸停止。
もう1人の看護師がドクターコール。
さらに吸引を続け、心電図モニター装着。
心電図フラット。
気管内挿管。心臓マッサージ。アンビュー開始。
点滴ルート確保。ボスミン静注。

約30分の心肺蘇生。

その時「HR70です!!!」
看護師の声が響く。
心臓が戻った!!!
そしてその数分後、自発呼吸も戻りました。

でも・・・・・

30分もの長い時間、
呼吸も心臓も止まっていたことが
脳に与えるダメージ。
もう全く反射すらない状態。

もうちょっと早く気づいてあげられたら
こんなことにはならなかったかもしれません。
でも、 重度認知症のしげちゃんは
どんどんどんどん食べ物を
詰め込んでしまったんです。
入ってはいけない場所へ。

食べることが大好きで
今までにも何度か詰まったことがありました。
でも、彼女から食べることを奪いたくない。
そういうスタッフと家族の思いで
食事を続けていました。

しげちゃん、もしかしたら
ごはん詰まってあのまま逝っちゃったほうが
ラクだったかもしれないね。
私の打った注射が効いちゃった?
もう血管ぺったんこだったから
入れるの苦労したんだよ。
でも、失敗した方がよかったかな。
娘と息子に会えてよかった?
でも、娘と息子が来た時にはもう
全く意識がない状態だったから
息を吹き返しても
あんまりいいことなかったかもね。

今朝までしげちゃんは頑張ってました。
日勤に渡して私は帰ってきましたが
たぶん、もう逝っちゃったと思います。
今まで数々の危機を乗り越えてきたしげちゃん。
しげちゃん大好きだったな〜
きっともう会えないね。

あの世に行ったら
ペースト食なんかじゃなくて
もっとカタチのある美味しいもの
いっぱい食べられるかな〜




*すみれさんのmixiの日記から。
美しい写真とともにアップされていました。
ほんとうに美しい写真を撮るひとは、
美しい言葉を持っている気がします。



親戚の葬儀で関西方面に行ってきた。
お焼香なし、坊主もなし。
花と音楽で送る、
とても美しく爽やかな会だった。

生命が永遠だとすると、
ワタシはワタシのこの世の命の仮の宿。
このヤドカリちゃんみたいに、
力強く美しいヤド、なんだろうか。




*mavieestbelleさんの
パリの郊外暮らしから。
ごくふうつの朝を楽しむ、というかけがえのない幸せ。



ある爽やかな冬の1日

朝、じゅんぺいを送り出し、キッチンの窓ごしに
ふと空を見上げたらこ~んなにきれいで、

それじゃぁ、と今度は表通りに面した
部屋の窓を開けてみたら、
空にまだ月・・・
(アンテナにはひと休み中の鳥がいたのね・・・!)

下界を見下ろすと、
街はもうとっくに動き出していて、

その上空では
どこかのアパートの暖炉の煙、ふわふわ・・・。

外に出てみると、
きゅっとする空気に眩しいほどの日差し・・・。

公園の横を通りかかったら、
驚くほど近くに名も知れぬ鳥がいて、

必死に頑張ってる
三枚の葉っぱが輝いていて、

真っ昼間だっていうのに、
巨大な流れ星・・・

こんな日を
「いい日」っていうんだな、
きっと・・・。




b0072051_14254294.jpg





*Jさんのmixiの日記から。
人生は思いもよらぬことが起こる、という
偶然の記録、ではなく、
最後の一行のようなJさんのこころの姿勢が
勝ち取った必然なのではという気がします。



帰れるとこ、見つけた。

母とは血のつながりはなく不仲なので、
実家に行く用事ができると気が重くて仕方なかった。
父は口下手のお人好しで、2人のパイプ役などできない。

しかし、
妊娠中の冬に実家へ行くと
「冷やしちゃダメだよ。こっち来て、ストーブの前に座んな」
あ、ありがと。
あれ?優しい?父の前だからか。

「産後はうち(実家)に来てゆっくりしな」
え!?
嫁に行った先でお世話になるから平気よ。

予定日近くには
「陣痛のあいだ面倒みるから連絡して」
ひとりで平気よ。

出産の連絡をしたら飛んで来たけど、
私は息子を彼女には絶対抱かせない、と思ってた。

でも、
彼女は、喜んでヨーダの服を買ってきたり、
『お食い初め』のために喜んで料理作ってくれたり、
破魔弓を買ってくれたり・・・

う〜む。
私にとって彼女は「父の奥さん」なんだけど、
ヨーダにとっては「おばあちゃん」=ママのママ。
近くに住んでて不仲だなんて不健康、
ヨーダには清く育って欲しい。

で、
たまに遊びに行くようになった。
彼女はしつこいぐらいヨーダの面倒を見てくれる。
とても楽しそう。
父も私もみんな笑顔になる。

昨日も遊びに行ってきた。
実家には日の当たるテラスと庭があっていい。
父は近所の米屋で餅つきの手伝い、不在。

母「よし!西松屋行こう!」
J 「いま足りないものないからいいよ」
母「行こうよ!」
J 「そう?」

店内でヨーダをカートに乗せてヨーダの服を選ぶ母。
「このおもちゃ音が出るからいいね」と。

砂のかけらほども想像していなかったこの信じられない光景。
父のいないところで普通に母と一緒にいる。
何度か、熱いものがこみあげてきた。
どうしてかな?
幸せだって感じたからじゃないかしら。

存在だけで溝を埋めるヨーダ、ありがとね。
どうかこの関係が壊れませんように・・・




b0072051_14505075.jpg





*RIEさんの
北イタリア ピエモンテの田舎で暮らしてより。
ここに登場するアンジェロさんは、地元の救急隊。
かっぷくがよくて、がはは、と笑いそうで、ロック好き。
得意な曲はヤングマンで、出たがり、歌いたがり。
でも救急隊だから、ステージへは、すぐに出動できる格好で。
ステージ前には救急車3台が待機状態(笑)
アンジェロさんが近くいる人生。



外では、今夜のお祭りの救急隊のアンジェロの
コンサートのリハーサルがずっと続いています。


地域の救急隊の人が、お祭りの舞台の
コンサートの主人公だったこと。
それが、私の中で、この町で生きる楽しさを
感じたきっかけでした。

夫が具合が悪かった時に、電話をしたのは
イタリア国内の救急電話番号でなく
直接、この救急隊アンジェロの待機場所でした。




*YUKOさんのmixiの日記から。
雨と植物の中に、それはずっと生きている。



私の母は、 「緑の手」の持ち主だった。
母が、庭で土いじりをすると、 必ず翌日、雨が降る。
それはなにより恵みの雨であっただろう。

そして、今日。
私はベランダで、新しい植物のための、 鉢の植え替えした。
なぜか、夜から豪雨。
もしかしたら、 「緑の手」を受け継いだのでは?
と思えるほど、 ジャストタイミングの雨だった。

私が小学生の時、 運動会が雨で順延になった。
「お母さんが、前の日に、お花を植え替えたから、
雨が降ったのよ!! 」 と本気で責めた。

そのとき父は、理不尽に思える私の論法を前に
「もう、大切な日の前には 土いじりはしないように」
と母にいった。

ベランダの鉢植えが雨にぬれている様を見て、
幼少の頃、理不尽な願いを言った
自分を思い出した。




*岡村志満子さんのホームページの日記から。
視点がひとくせあるんだけど、
めちゃくちゃ素直なひとの旅行記。



ベニスは綺麗だけど、退屈だった。
舟に乗って近隣の島を訪ね、
どこか面白い場所に行けるかと、
周りの人についてバスに乗ったら、
なんか変な所に来てしまった。

ここどこ?面白くないので引きかえす。
帰りのバス停どこ??
話しかけてきた見知らぬじーちゃん。
いい年して口説かないで。手、離してくれー。

ツーリストインフォメーションで仕事しているんだって。
聞いてないのに教えてくれる。
「ベニス好き?」って聞いてみた。
したら、ちょっと大げさに手を広げ、

「My life」

って答えた。

観光客にうんざりしなのね、あのじーちゃんは。
大好きな街だから、よろこんで案内してるのかね。
車は入れないし、他人でいっぱいだし、
年寄りに階段はきついし、いろいろ不便だと思うけどね。

それでも、My lifeって言い切れるほど大切なもの、
持ってるって素敵だ。




b0072051_1510321.jpg





*さきさんのParisの一人暮らしから。
熱が出るほど悩んで疲れた日々のあと、ふっと
なにかがもたらされる瞬間の様子です。
パリのほんとうの魅力が濃厚にただよう、
香しい午後のバスの中へ。



「運転手さん、ありがとう、ご親切に」と
礼を言いながら乗り込む女性の声がした。

私はバスの進行方向とは反対向きの
4人がけのボックス席に一人で座っていたから、
女性と運転手のやりとりだけをぼんやり背中で聞いていた。

進行方向に向かって座っている他の乗客たちは、
この女性の姿にどうやら注目しているらしい。
彼らの表情がとても明るい。
風船が視界に入ったと思ったらすぐ、
中年の女性が私の真向かいに腰を下ろした。

みたところ、50代くらいの女性だけれど、
溌剌とした感じが、いかにもなパリのマダム。

真向かいに座っている私と目が合い、お互い微笑み合う。
彼女の笑顔が、ものすごく輝いて見えた。
それもそのはず、風船とは別に、
彼女のもう一方の手には鮮やかな黄色い小花が
こぼれそうなミモザのブーケ。
この黄色のせいだ。

ミモザの香りが私のところへ届くのに
時間はかからなかった。
思わず「いい香りですね」と言うと、
これまたパッと彼女の顔が明るくなって、
私の方へブーケを差し出した。
私も少し身を乗り出しミモザの香りを吸い込むと、
彼女は飾りの付いた風船に目をやりながら
「ついさっき、小さなパーティーがあったところなの」。

再び微笑みあって、彼女は風船やら荷物を
あれこれ整理しだして、
私は窓の外に目をやり、お互いの時間に戻った。
5分くらいだったか、
何を見ているのかもはっきりしない移動時間。

「さようなら」と声をかけられハッとした。

ミモザと風船の女性が、バスを降りる際に、
わざわざ私に「さようなら」を言ってくれたのだ。
突如、現実に引き戻された気がした。
それは、すごく明るい色彩だった。
私も条件反射のように、
「さようなら、よい午後を」と
微笑みながら言っていた。

なんてことはない些細な日常の出来事。
乗客同士が言葉を交わすなんて、
パリではよくあること。
でも、とっても気分が良かった。

この瞬間、パリに惹かれている自分を
素直に認めようと思った。
何事もそうだけれど、人それぞれの付き合い方が、
スタンスがあって当然なんだということを、
受け入れようと思った。
そして、今の自分の状態を恥じることなく、
自分と付き合おうと思う。
ミモザと風船の女性に出会って、そう思った。




b0072051_1520162.jpg





*最後は、偶然にも去年と同じとろそれさんの
さんるい横丁から。
フランス留学時代に師事されていたピアノの先生の
追悼コンサートの会場へ。



本番中、不思議な感覚に襲われたのが
今でも忘れられません。
2曲目のヒナステラを演奏している時、
意識がふっと遠くなって
舞台で演奏しているのではなく、
パリ・エコールノルマルのレッスン室で
演奏しているような、そんな感覚になったのです。

そして後ろでムニエ先生が
毎週のレッスンの時のように、まっすぐ
私の背中を見ていらっしゃる
そんな視線を感じました。

「さぁ、このわからずやのアキコに
何て叱ってやろうかしら」なんて、
ムニエ先生がちょっぴり意地悪そうに
思案されつつ佇んでいらっしゃる、そんな雰囲気。
(同じ門下生の友人だったら容易に想像できるよね)

私は不思議な現象とか
真剣に信じるほうではありませんし、
霊感もほとんどない人なのですが
だけど確かに先生の優しくも厳しい視線を感じたのです。

そして実はコンサート終了後、
出演者全員で撮影した写真には、
不思議な、まぁるい光が私たちを取り囲む様に
ぼんやり写っていました。

私たちを娘のように想ってくださった先生が、
あまりにも心配で
このコンサートに駆けつけてくださっていたのでしょうか
私たちの先生への深い尊敬と愛情が、
音楽を通じて天国に伝わっていったことを願い、
そして信じて止みません。

ムニエ先生、ありがとうございました。




*大変長い文章のリース、最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
おしまいにcoCoさんの深い余韻のただよう写真を一枚。
きちんと人恋しくて、きちんとひとりの写真を。


b0072051_15313182.jpg





12月25日がお誕生日の神様、
あなたのいるところから見えますでしょうか。
あまりにもほのかで、
あまりにも鮮烈な生命の閃光が。



「落日」




b0072051_1535063.jpg
by ayu_cafe | 2007-12-24 01:16 | ブログで編んだクリスマスリース | Trackback | Comments(16)
トラックバックURL : https://ayucafe.exblog.jp/tb/7856374
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by ne-san at 2007-12-24 23:14 x
ayuさん、メリークリスマス☆

今年もいっぱいいっぱいいろんな想いの詰まったリースができあがりましたね。
1つ1つは小さくても、ayuさんにぐるりと編んでもらって
何かが繋がった、気がします。

今年も1年、頑張ったね。
来年もまた1年、頑張ろうね。
Commented by ayu_cafe at 2007-12-25 01:25
ねーさん、ありがと。メリクリスマス。
昨年は夜勤中に小声で(笑)コメントいただいてた。

ねーさんに頑張ったね、なんて言われると
ぐっときてしまうのでやめてください(笑)
来年も頑張りましょう。
感謝。そして感謝。


Commented by Mlle_Amary at 2007-12-25 02:49
ayuさん Joyeux Noel♪
すっかりお返事遅くなりましてごめんなさいね^^;
記事転載して頂いちゃって、ちょと恥ずかしいような。。。でもすごく嬉しい。
光栄です。ありがとう。
昨日無事帰国しました。2週間3都市バタバタとあっちゅう間に終わってしまいました;_;
ステキなツリー、ゆっくりと後ほど拝見させて頂きます^^;
ではでは。Amary
Commented by ROSA at 2007-12-25 07:48 x
あらー。
一番最初に私の記事が~♪
ayuさんにとっても、このブログでつながっている皆さんにも、
メリークリスマス!FELIZ NAVIDAD!!!

Commented by ちはる at 2007-12-25 20:48 x
メリークリスマス!
去年に引き続き、素敵なリースをありがとうございます。
ayuさんのクリスマスリース、毎年の恒例行事になりますように。笑
だって、こんなに素敵なんだもの、
こんなにあったかい気持ちになるんだもの、
これって最高のクリスマスプレゼント♪
ayuさん、そして、つながってくれた皆さん、
JOYEUX NOEL ET BONNE ANNEE!!!!
Commented by deep_blue-13 at 2007-12-26 01:06
ayuさん、Joyeux Noël~☆
(1日遅れましたが、お許しを。。)

今年も、この素晴らしいリースの
一欠片に組み込んでいただけたこと
ほんとに、めっちゃ幸せです・・・☆^^
ありがとうございます♪
ayuさんが編み上げた、世界にひとつだけの
このリース。
読み終わった瞬間、物凄い満足感で満たされました。
世界をぐるりと一周した以上に(いや、世界一周したことないけど)
奥深い、おひとりおひとりが積み重ねてきた
人生・・・というか、生命の重さがずっしりときた
そんな感じです☆
ここで巡り合うことができた全ての皆様に
Joyeux Noël ☆゚'・:*☆
来年、また、おひとりおひとりの素敵な瞬間を積み上げた
素晴らしいステージでお逢いできますように♪^^

PS. ayuさん、あのちいさな人たちから預かってきた
あの服を置いていきます(笑

はい(渡)

ayuさんには、このゴールドの一着を、だそうです(どぞ。)
Commented by ayu_cafe at 2007-12-26 02:07
amaryさん、Joyeux Noel。
許可ありがとうございますね。
ご帰国そうそうわざわざコメント
とてもうれしいです!
しか〜し、2週間!いいですね〜。
想像すると気が遠くなりそうなので、
想像しないようにします(笑)
お写真、楽しみです。

Commented by ayu_cafe at 2007-12-26 02:13
ROSAさん、FELIZ NAVIDAD!
ありがとうございますね。
ROSAさんのクリスマスパーティの
あの赤いテーブルコーディネートが
まだ目に焼き付いてます。

それにしてもあの夕景のお写真、
いいですよね。あの夕景から
リースをはじめられてほんとによかったです。
Commented by ayu_cafe at 2007-12-26 02:17
ちはる師匠、最大級の賛辞、
今、胸にしみております。
まあ、素晴らしいのはみなさんなんですが。。
ひとっておもしろい。
生きてるっておもしろいですね。
受け止めてくれるひとがいて
ほんとによかった。
Joyeux Noel。
Commented by ayu_cafe at 2007-12-26 08:11
さて、kanaさん、いま、いただいた
ゴールドの小人の衣装を着て、
このコメントを書いてます。。笑
ちょっときついけど、てか、ぴちぴちだけど、
私は好きですね、ええ。
なんか、失うものはなにもない、って
気になります。
今度これで、プレゼン行こうかな。(落ちるな。。)
では、次にパリで会うときには、
私、この服着て、ポンヌフの橋で、
細長い天使がよく吹いてるラッパ吹いてますんで、
気軽に声かけてください。。。笑

50文字の組み合わせといくつかの外国語で
人生が形に残せるなんて、言葉ってすごいよね。
とてつもなくうれしいコメント
ありがと。
Joyeux Noel。
Commented by YUKO at 2007-12-26 12:56 x
ayuマスター、ありがとう!
こんなに素敵なみなさんの仲間に入れてもらえるなんて、
今年最後に大きなプレゼントをもらった気分です。
来年はどんな年になるのかな?
ホッとできる時間がたくさん持てるといいですよね。
マスターにとって、よい年でありますように。(祈)
Commented by apoi at 2007-12-28 00:08 x
ほんとに、久しぶりに遊びに来たら…
こんなにグッとくるクリスマスリースに
参加させてもらっていて感無量です。
本日のイライラ、モヤモヤが、すっと消えました。
“落日”を聴きながら読んだら、泣けてきました。
ayuさん、ありがとう。
Commented by mavieestbelle at 2007-12-30 03:24
ayu さん、こんにちは。今、ニースです。
あったかくって、あかるくって、のんびりします。
今年も素敵なリースに参加させていただいて、ありがとう・・・!

なんか、あったかい気持ちをいただいたような気持ちです。

よいお年をお迎えくださいね。
(明日はニースからパリ郊外の我が家まで900km以上のドライブが
待っています・・・!!!)
Commented by ayu_cafe at 2007-12-30 05:37
YUKOさん、よろこんでもらえて、
ほっとしました。
プレゼント、なんて言ってもらえてうれしいけど、
こっちこそ、素敵な記事を読ませてもらって
プレゼントもらったみたいだよ。
誰かが生きてることは、プレゼントなのか。
YUKOさんにとっても来年が光あふれる年で
ありますように(祈)
Commented by ayu_cafe at 2007-12-30 05:41
apoiさん、ぐっときてもらってうれしいです。
大事なお話、ほんとにありがとうございますね。
落日、選んだかいがありました。
あんなに悲しいうたなのに、
最後のピアノの生命感は、なんなのでしょうね。
Commented by ayu_cafe at 2007-12-30 05:43
maVieさん、ニースからいらっしゃいませっ。
光と温度を届けてもらってうれしいです。
だいぶあたたまりました。
それにしても、スキー&ニースのノエル。。
そして、900kmのドライブ。。
気合いを感じます。。笑