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高臣大介賞  賞品  「泪」

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今年のはじめに、いただいた高臣大介賞
賞品は、自分の好きなお題でつくってもらえる、とのこと。

私がお願いしたお題は、「泪」でした。

大介さんの作品には、tearsというものがあるのですが、
あえて、さんずいの漢字の「泪」でお願いしました。

大介さんには、メールで、
「流れない泪。感謝の泪。
いつも胸の奥深くでうるんでる泪。。とか。。
ま、おまかせしますが。。」と書きました。

私は、なんとなくきれいで凛とした小さな雫のような
ものを勝手に想像していました。
いただいたら、紫陽花の葉の上とかにのせて、
朝露みたいに写真を撮ろうかな、なんて考えていました。


ところがこれでした。

驚いた。
両手でもって、ずしんと重い。
感覚的には、腰を落として持ってしまうくらい。

大介さんの
「泪って、いったら、こうでしょ。」
っていう豪速球が、ど真ん中ストレートで
入ってしまった。

そうだった、そうだった。
泪って、ずしんと重くて、どっさり流れ落ちるものだった。
泪って、四つん這いになって、おなかから、
破れて出るものだった。
葉っぱの上で、上品に光ったりしない、
もっとなりふりかまわなくて、
もっとずぶとくて、生命に直結してて、
いいもわるいもなくて、自分勝手で、
激しいものだった。
そうだった、そうだった。

きっと泣きたくなるような音楽の
その宇宙のコアにはこんな泪があるはず。
すべてのものづくりの根源にも、
こんな泪があるはず。
いや、すべての生きているひとの気持ちの
はじまりには、こんな泪があるはず。

これだから、優秀なつくり手にはまいる。
技法とか、アイディアとか、論理じゃない。
生き方で、いきなり、内蔵をえぐられる。

これ、もしかして、すごい作品なんじゃないだろうか。
もらっていいの?
おれ、もしかして、がんばんないといけない?(笑)

あうー、何も語らないつもりだったのに、
こんなに語ってしまいました。
重ね重ね、大介さん、のんさん、ねーさん、
ありがとう。


「泪」。
副題をつけるとしたら、
「すべての気持ちのはじまり」かな。




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by ayu_cafe | 2008-07-24 05:51 | gla_gla展 in ayuCafe | Trackback | Comments(4)
Commented by のん at 2008-07-24 08:40 x
豪速球、ど真ん中ストレートの涙、素敵です。
ayuさんにすごくすごく似合いますよ。

なんか、言葉にならないですね。
生で見たねーさんがうらやましい...^^
Commented by ne-san at 2008-07-24 20:53 x
ayuさんがどんな風に写真にするのかなって
楽しみにしてました^^
一足お先に生で見ちゃってごめんなさい(笑)
本当に本当に素敵で
何度も何度もくるくる回して写真撮っちゃいましたよ、わたし。
ayuさんが公開したので
私の撮った写真も公開しちゃおう。

言わなくてもそうするだろうけど
ayuさん、頑張らなきゃね。
Commented by ayu_cafe at 2008-07-25 00:54
のんさん、そう、言葉にならないんですよ。。
(↑こんなに書いてますが。。)
似合うなんて、ありがとうございますね。
きっとのんさんにも似合うと思います。
なにしろのんさんのお写真でいただいた賞品なので。
ぜひ、いつかおみせしたいですね、「生涙」。


Commented by ayu_cafe at 2008-07-25 00:59
ねーさん、見た時、メールくれましたよね(笑)
そうやって、いろいろ経てやって来たんだな、
と思います。
変な言い方ですが、この時代、このタイミングに
生きていてよかった、とかおもっちゃいました(笑)
ほんとにこれはすごい。
ねーさんの写真もまたちがうすっきりした涙で
いいですね〜。