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これでいいのだ

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“赤塚先生は本当に優しい方です。シャイな方です。
マージャンをするときも、相手の振り込みで上がると
相手が機嫌を悪くするのを恐れて、
ツモでしか上がりませんでした。
あなたがマージャンで勝ったところをみたことがありません。
その裏には強烈な反骨精神もありました。

あなたはすべての人を快く受け入れました。
そのためにだまされたことも数々あります。
金銭的にも大きな打撃を受けたこともあります。
しかしあなたから、後悔の言葉や、
相手を恨む言葉を聞いたことがありません。

あなたは私の父のようであり、兄のようであり、
そして時折みせるあの底抜けに無邪気な笑顔は
はるか年下の弟のようでもありました。
あなたは生活すべてがギャグでした。
たこちゃん(たこ八郎さん)の葬儀のときに、
大きく笑いながらも目からぼろぼろと涙がこぼれ落ち、
出棺のときたこちゃんの額をピシャリと叩いては
『このやろう逝きやがった』とまた高笑いしながら、
大きな涙を流してました。
あなたはギャグによって物事を動かしていったのです。

あなたの考えは、すべての出来事、存在をあるがままに、
前向きに肯定し、受け入れることです。
それによって人間は重苦しい陰の世界から解放され、
軽やかになり、また時間は前後関係を断ち放たれて、
その時その場が異様に明るく感じられます。
この考えをあなたは見事に一言で言い表しています。
すなわち『これでいいのだ』と。”


(告別式 弔辞より)







うなぎ犬とニャロメとシェーが
ある国に生まれて、あ〜よかった☆






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どうも、あの紙には何も書いてなかったようです。
それが、ないと感情が溢れ出してしまうから。

“お礼を言う他人行儀な関係が
耐えられなかった。”

恋愛以上の関係。
内容から、語る声の抑揚まで含めて圧巻の弔辞でした。
by ayu_cafe | 2008-08-08 01:40 | 一生勉強。 | Trackback | Comments(6)
Commented by mavieestbelle at 2008-08-08 11:54
ウナギイヌ・・・愛してました。
天才バカボン・・・尊敬してました。
赤塚不二男1000ページ・・・バイブルでした。

天才、って彼のことだと思ってました。
Commented by oriotia at 2008-08-08 23:49
赤塚不二男さんってこんな素敵な方だったんですねぇ。
僕も小学生の頃、再放送の天才バカボンをよく見ました。
知らず知らずのうちに、僕も赤塚さんの影響を受けているんだと思います。

もともとタモリさんのことは好きだったんですが、今回の弔辞の内容を聞いて、さらに好きになりました!
Commented by ayu_cafe at 2008-08-09 01:52
mavieさん、ウナギイヌを愛するひとが
身近にいてうれしいです。。
なんていうでしょうね、フランス語では。。笑

ウナギイヌについて語るって
ほんとバカバカしくてなごみます。

Commented by ayu_cafe at 2008-08-09 02:01
oriotiaさん、知らず知らずのうちに
誰かに育てられている、って思いますね。
たとえば、アニメとかにも。
育ての親がたくさんいるってちょっと幸せかも。

この弔辞からいろいろなことを学びます。
ギラギラとまぶしい人間がいて、
人間関係があって、とても
憧れてしまいます。


Commented by maururu0724 at 2008-08-09 23:34
こんばんわ。
私もこの弔辞を聞いて、ガツ〜ンときました。
『これでいいのだ』
この言葉のもつ暖かいもの。
否定も肯定もないけれど、ありのままを受け入れてしまう、短いけれど素敵な重みのある言葉。

フランス語で言うと『c'est la vie』という感じでしょうか?
Commented by ayu_cafe at 2008-08-10 02:51
maururuさん、『c'est la vie』か、なるほど。
英語と言うと、『let it be』ですかね(笑)

『c'est la vie』と『let it be』と『これでいいのだ』。
なんだか素敵なリンクです。。