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美しく編まれたレースを指でなぞるような音楽。 ジェーン・バーキン オーチャードホール

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フランスから帰ってきてから、
ちょいと嵐のような日々が続いた。
電通、博報堂、というサッカーで言うなら
ブラジル、アルゼンチンクラスの
競合相手と戦い、ソニーや
マガジンハウスがラインアップされていた
競合プレゼンを戦い、いくつかの
ルーティンワークの企画を練り上げ、
別チームのプロジェクトに生じていた
問題が深刻化したので、
まるごとスタッフが入れ替えになり、
それを引き継いだ。

ソニーなどと戦った競合プレは
勝ってしまったので、
これはこれで奮闘しないと。。

いずれも有能なスタッフと
仕事ができたので頼もしかった。


そんな嵐の合間、ふっと風がやんだような
タイミングで、かけこむように、
渋谷のオーチャードホールの席についた。


ジェーン・バーキンを見るのは
はじめて。


会場の照明が落ち、彼女と
最小限のバンドのメンバーが出てくる。
彼女の服装は、かっこいいんだか、
そっけなさすぎるんだか、わからないほど、
かっこいい。


曲がはじまる。声を聞く。
鳥肌がたつ。

次々に曲が続く。
旧型のiPodのハードディスクが
焼けこげるほど、なんども聞いた曲たちが。

はじめて声を聞いてよくわかった。
この声は、伴奏の上に乗っかっている
ウイスパーではない。
この声の中には、生命の濃厚な鼓動が
宿っていて、おおらかで、確かな
タイム感がある。つまりグルーブがある。

そして、高音をひっぱっている間の
声の豊穣な魅力。

終盤、ピアノだけでやった「マノン」は、
作ったセルジュのよりも、カヴァーした
誰のバージョンよりもよかった。

ほんとうにセルジュの書くメロディは
きれいだな、と思った。
間に合った、と思った。
書いてもらった本人の声で聞けたんだから。

それは、
無垢で、危うくて、ほのかで、
香り高く、繊細で、

まるで、
美しく編まれたレースを
指でなぞるような音楽、だった。


そして、音楽にひきこまれ、
いろいろなものがよみがえり、
いろいろな場所に連れ戻された。

パリの冬の空気、人いきれ、
車の往来、排気ガスの匂い、香水の匂い、
地下鉄の匂い、カフェの匂い、
セーヌの川沿いの並木をゆさぶる
風の冷たさ。暖房の効いた室内の暖かさ。


最初に自分でパリに行ったとき、
まっさきに行った、
モンパルナスのセルジュのお墓。
あの時の冷えた空気、お墓につくまでの
並木道、お墓のまわりにぽつぽつといた
フランス人。
埋葬の日、ここにジェーンとシャルロットと
カトリーヌ・ドヌーブとイザベル・アジャーニ
なんかがいたんだな、と思った。


凱旋門の屋上。
放射状にひろがる景色の中で、
ホテル・ラファエルを探した。
セルジュとジェーンの行きつけの老舗ホテル。
セルジュが、娘のシャルロット・ゲンズブールの
誕生日に、家具から、食事、
従業員の服装まですべて白で統一させた、
白のパーティを開いたホテル。


こんなようなことは、
いくらでもよみがえってくる。


夜のモンパルナスタワー。
今、歌っている「手ぎれ」という曲が
流れていた。
あと、5分でエッフェル塔の
イルミが激しくまたたくから、って、
友人のぽさんと妻とわくわくしながら待った。


年末に出かけたギャラリージェフロアの
おもちゃ屋さん。
ショーウインドウにセルジュのフィギアが
飾られてた。
斜め向かいの、有名な映画関連のお店では、
ショーウインドウに、発売されたばかりの
ジェーンの写真集が飾られてた。


冬の朝のヴェルヌイユ通り。
セルジュとジェーンとシャルロットが
暮らしていた家を見に行った。
壁一面に落書きされたセルジュの詩の
数々が、音もなくささやき合っていて、
家の前には、無造作に
高級車デイムラー・スーパーV8が
縦列駐車されていて、ボンネットの上に
プラタナスの枯れ葉が落ちていた。


そういえば、パリで会ったさきさんは
このあたりで、シャルロット本人を見たって
言ってた。とんでもなく細かったって。
さきさんと行ったコンサートはよかったなあ。


さきさんと同じ日に会った、ちはるさんは、
ジェーンとパーティで話した、って言ってた。
「ジェーン・バーキンさんですよね」
って声かけたらしい。
ちはるさん、奮闘してるかな。


ムフタールのサバンナカフェでは、
coCoさんと、ぽさんと
アコーディオンのライブを見た。
日本人のtakaさんが、セルジュの
「ジャヴァネーゼ」をやってくれた。
パリで「ジャヴァネーゼ」が聞けるなんてっ、
と感動した。店主のリシャールさんも
気持ちよさそうにメロディをハミングしてた。


「ジャヴァネーゼ」は、セルジュと
ジェーンの曲の中で、いちばん好きな曲。
今日のコンサートでは、結局、歌わなかった。
でも、よかった。
歌ってたら、きっと感極まって
号泣してたよ。危ない、危ない。


彼女が去り、客電がついてから
しばらく、
なんていいものを見てしまったんだろうと
内心ニヤニヤしてしまった。

人間ってスゲー魅力的じゃん、と思った。

彼女が60歳でも70歳でも80歳でも
聞きに来たいな、と思った。


そういえば、彼女、NHKのフランス語会話に
ふらりと出演して、日本のファンへメッセージを
と言われて、
「(キスの音。) 日本語でキスをするって何て言うの??」
って答えてたらしい。


ロビーでは、ジェーンとコラボした
香水が売られていて、テスターが配られていた。

みんながその場で試しているので、
コートにほのかにいい香りがついた。

きもちのいい冬の街を、駅まで、
ずっとその香りと一緒に歩いた。


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# by ayu_cafe | 2007-11-24 11:01 | ayuCafe Music Bar | Trackback | Comments(2)

残像。モンマルトル。

フランスの1週間 月曜日2


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モンマルトル、ムーラン・ド・ラ・ギャレットの前で、
ムフタールに住むcoCoさんに携帯で電話する。
「いま、モンマルトルバス待ってんの。
 なかなか来ないんだよ」
「会えるの土曜日になっちゃうけど
 なにとぞよろしくー。パリ、そんなに
 寒くないね。」
暖かい午後の日差しの降り注ぐバス停の前。
会話も、光も、風車も、空気の冷たさも、
なにもかもが、その場で、強い残像になる。




フランスの1週間 月曜日2


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# by ayu_cafe | 2007-11-18 23:47 | フランスの1週間 | Trackback | Comments(4)

ずっと見上げながら育った階段をのぼる。

フランスの1週間 月曜日1


あれは、たしかパリ訪問3回目の時。

12月30日に母と妻と
モンマルトルのラパンアジルに
シャンソンを聞きに行った。
はじまるのが夜の9時すぎだったので、
タクシーで直接行った。

タクシーの窓から、夜のパリの街を
眺めていた。
不意に、夜の街並の先に、
急勾配の階段がちらっと見えた。
ああ、モンマルトルの丘に
近づいているんだな、と思った。
と同時に、なぜか、ものすごく
なつかしいものを見てしまったような、
とてもよく知っているものを
見てしまったような感覚に襲われた。

なんだろう、この感覚、と不思議に思った。

旅行から帰ってきて、しばらくして、
その謎が解けた。

それは、山梨のおばあちゃんの家に行って、
ふと天井近くを見上げた時だった。

そこには、模様絵師をしていた
祖父の油絵が何枚かかけられていて、
一緒に、母の弟(私の叔父)の
絵もかけられていた。

その母の弟の絵が、ユトリロの模写で、
モンマルトルの階段の絵だった。

私は、小学校にあがるまで、この
山梨の家で祖父母と暮らしていた。
祖父の描いた絵や叔父の描いた絵は、
ごくふつうに家中に飾ってあり、
ちいさなこどもにとっては、
まあ、壁の模様みたいなもので、
まったく意識していなかった。

寒い冬の朝、布団から出て着替えるのが
おっくうな時も、暑い夏の午後に、無理矢理、
昼寝をしろ、と言われて、ぜんぜん
眠れなかった時も、おばあちゃんや
おじいちゃんが、隣にいる気配を
感じながら、うとうとと眠りに
落ちて行くときも、ぼんやりと
無意識にながめていたのが、
この階段だった。

ああ、なんだ、そうか、と思った。

これは、なつかしく
おもわないわけがないな。


ユトリロの絵やモンマルトルの街が
すごく好きになってしまうのも
なんだか、納得できた。


それから、何冊かユトリロの本を
読んでいると、あの絵が、
サクレクールの裏のコタン小径という
ところだとわかった。

パリに行ったとき、モンマルトルは、
毎回行ってたけど、
いつも、ここは、行き逃していたので、
今回こそ、と思って、
まず、最初にこの階段へ向かった。

バスを乗り継いで、カツラ屋さんが
並ぶ通りを少しのぼった。

PASSAGE COTTIN
と無愛想に書いてある看板を見つけた。

そして、その先に、ずっと見上げて
育ったあの階段があった。

あたりはしんとしていて誰もいなくて、
ひんやりとした10月の空気の真ん中を、
白い階段がすっとのびていた。

ゴクリとつばを飲み込んで、
胸が高鳴るのを感じながら、
しばらく階段を見上げた後、
ゆっくり静かにのぼっていった。

階段はとても狭くて親密で、
きれいな緑の木々が、なにかを
包み込むように茂っていた。

母の弟(私の叔父)は、10代で
バイクの事故で亡くなった。
それ以来、おばあちゃんは、
亡くなった息子と自分が大好きだった
緑茶を絶った。
だから、いつも紅茶を飲んでた。

母の弟は、あの絵を描いた時、
会ったこともない甥っ子が
妻と一緒にその階段をのぼっていく、
なんて思いもしなかっただろうな。

なにかは思いもしないところで、
つながり、思いもしないところで
広がってゆく。

階段をのぼる前に、若い子が数人、
手前の家に入っていった。
彼らに言いたくなった。
ねえ、ねえ、君らより、
ずっと前から、この階段をながめて、
育ったんだぜ、って。

階段をのぼりながらいろいろなことを思い出した。
山梨の山のふもとの家の水の冷たさ。
水路を勢いよく流れる水のおと。
おばちゃんの鼻歌。
おじいちゃんがお風呂に入っているとき
歌う歌。蝉時雨。北風がうねる音。
ぶどうの匂い。稲穂の匂い。
クレヨンの匂い。父母の東京の匂い。
いとこたちの騒がしさ。

そう、自分にとってパリは観光地や
ヴァカンスの目的地じゃなかった。
すくなくともこの階段は。

妻も気にいってくれたみたいで、
階段の途中で、写真とって、
と言うので、撮った。
自分も撮ってもらった。

地元のひとは、
人気のない、普通の階段で
なにしてるんだろう、と
思ったかもしれない。

なんだか、なんでもない砂場で
夢中になって遊んでいる
仲のいい子供同士みたい
だったかもしれない。


ま、でも、たいした話ではありません。

気がつかないだけで、
入り口は、ずっと前から目の前にあった、

というだけの話です。




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フランスの1週間 月曜日1
# by ayu_cafe | 2007-11-12 03:38 | フランスの1週間 | Trackback | Comments(16)

フランスの1週間 はじめに

*ただつながっているだけ*


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たくさんの写真、
最後までご覧いただき、
ありがとうございました。


今回は、まず、パリ。
そこからドイツ国境近くの
ストラスブールへ。
さらに、そこから連なる
アルザスのワイン街道の村々をめぐり
また、パリに帰ってきました。

パリでは5人の方にお会いしました。
maVieさん、ちはるさん、
さきさん、coCoさん、ぽこさん、
ほんとにありがとうございました。
皆様方との逢瀬(笑)は、入魂の記事にて、
これから一話づつ
掲載させていただきますね。

今回も帰ってきてへろへろになりました。
これはもうヴァカンス、というような
優雅なものではないですね。
(“巡礼”かな・苦笑)

でも、行ける時に、
秋の黄金色の斜面を
見にいかないわけにはいかなかった。
戦っている人達に、
会わずにはいられなかった。


ただつながっているだけ、というのは、
旅行中に出くわした言葉です。
なるほど、と思いました。

街も人も、簡単に、すばらしかった、
だけで終わりたくない。
どんな意味があるのかはわからない。
思ったのは、どんな時も、
平気で、普通に、黄金色の斜面や、
花咲きこぼれる小さな村や
パリで戦っているひとたちと、
(僭越ながら)
ただつながっているんだな、
ということ。

とても静かで、大前提の事実として。

この事実は、これからずっと
力になるな、と思いました。
# by ayu_cafe | 2007-10-19 23:57 | フランスの1週間 | Trackback | Comments(12)

もみ、より。

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ayuCafe、ごらいてんありがとうございます。
すみません、このブログのかんりにんは、
ただいま、りょこうにでかけております。
わたし、もみ ともうしますが、
いちおう、るすばんをたのまれております。。

かんりにんは、ちょくぜんまで、
なにやらキリキリと、いそがしそうで、
きちんとみなさまにごあいさつできないのを
くやんでおりました。

フランスというところの
パリというところに
アパートをかりたりするそうです。。

かんりにんは、

パリや旅行が好きなんじゃなくて、
あたたかい血が
素晴らしいスピードで流れているのが、
好きなんだ、

なんていっていましたが、
ま、かるくながしてもらってかまいません。。


では、わたしも、かんりにんのおいていった
パリというところのしゃしんを
ながめながら、おもいをはせることにします。。











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# by ayu_cafe | 2007-10-07 04:22 | Trackback | Comments(12)

芙蓉の花はなにかを包んでいる。

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芙蓉(ふよう)の花は、
なにかを包んでいるハンカチみたい。

毎朝、出勤するときに
なにを包んでいるのか気になる。

芙蓉の花はなにかを包んでいる。

気になる。
# by ayu_cafe | 2007-10-05 02:54 | 花と樹と庭のこと | Trackback | Comments(4)

秋の行進。

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ayuCafeこの一品 No.8



サクッ サクッ サクッ・・・
枯葉と戯れる音たてて、
秋の行進、どこへゆく。

飲みかけの、
ワインをふたするお役目を、
またまたさぼって、どこへゆく。

きつつき、つつく、つづくみち。
くりのみ、みのる、あきのみち。
かえでが、かくす、かえりみち。
ころころ、ころがる、くだりのさかみち。
みずうみ、みつけて、ちょっとよりみち。

サクッ サクッ サクッ・・・
枯葉と戯れる音たてて、
秋の行進、どこへゆく。
# by ayu_cafe | 2007-10-02 01:54 | ayuCafeこの一品 | Trackback | Comments(4)

神無月・待っていてくれると思うだけで幸せ

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来週の日曜日(7日)の午後にパリ着。
そして、
ストラスブール
コルマール
リクヴィール
カイゼスバーグ
エーギスハイム
へ。

アパルトマンの予約
ホテルの予約
TGVの予約
そして、パリいちばんのレストラン
chez coCoの予約。。

予約って幸せなことのひとつ。
今日読んでた本の登場人物は、
「そのひとが待っていてくれると思うだけで、
幸せなんだ。」って言ってた。

遅い夏期休暇の直前に、会社から、
またまた急に胃が痛い仕事を2本頼まれたけど、
しっかりやって、出かけよう。
できるだけ、できる限り。



神無月
# by ayu_cafe | 2007-10-01 01:25 | | Trackback | Comments(13)

最後の頼みの綱、最初の勇気。

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花を見て、可愛らしい、とは思いません。
女性っぽいとも思いません。

9月のはじめに、私の地方では、
大雨が降り、激しい風が吹きました。
電車は不通になり、すぐ近くの川では、
周辺2万世帯に避難勧告が出され、
私のクルマの古いシートも
ざっくり引き裂かれました。

でも、一晩中大雨と嵐に
直撃され続けた庭の花達は、
翌朝こそ、すこしくたっとしていたものの
すぐに、姿勢を正し、
何事もなかったかのように
風にそよいでいました。
泣き言のひとつも言わずに。

そして、花達は、もうじき、
咲ききり、枯れ果て、死んでいきます。
泣き言のひとつも言わずに。

私は、花達のことを
可愛らしい、だけ、とはとても思えません。
(すくなくとも、一晩中激しい雨に
 打たれ続けるなんて、私には無理だ。。)

花達は、
ほとんど会話が通じなくなって、
私のことも認識してるかどうかわからない
祖母を喜ばせ、部屋を明るくさせる
最後の頼みの綱であり、

いまだに、仕事のプレゼンの時に、
手も声もふるえてしまう
ふがいない私にとっての最初の勇気です。

庭に花を咲かせ続けている
祖父母や、両親、叔母からは、
長い授業を受けている気がします。
終わらない永い授業を
受けている気がします。
# by ayu_cafe | 2007-09-29 23:43 | 花と樹と庭のこと | Trackback | Comments(6)

星の9月がよせてはかえす。

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# by ayu_cafe | 2007-09-28 07:50 | 花と樹と庭のこと | Trackback | Comments(2)

ブラックパール号面会

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はじめ、ブラックパール号介護
ってタイトルにしようかと
思ったんだけど、気安く介護なんて言うと、
日々、介護に奮闘されている方々や、
毎日、祖母のところに行っている叔母に、
かかと落としとか、されそうなので
やめた。

母が実家の庭のブルーサルビアを摘んで、
カーネーションと合わせてもっていったら
とてもよく映えた。

敬老の日の小さな花束も
抱きしめて、よろこんでくれた。

ターシャ・チューダーが、子供たちの
一年を描いた絵本を見せて、
5月に行ったフランスの写真を
大きく出力したのを見せた。
「ほら、オーヴェル・シュル・オワーズだよ」
って。

祖母の好きな歌のCDをかけながら、
爪をきって、あったかいタオルで
顔をふいて。巨峰を食べて。


最高の環境というは、あまりなくて、
その都度の事情と、状況の中で、
少しでもよりよくなるように、
最後まで力を注ぐ。
できる範囲で、
できる限り。
そうする以外の方法を思いつけない。


それにしても、ブラックパール号の
V6エンジンはすごい。
中央高速勝沼インターから、
笹子トンネルまでのあの激しいのぼり坂でも、
6速、3000回転程度で、
こともなげに他のクルマを追い抜いていく。

世の中の、哀しいことなんて知る由もない、
とでも言うように。





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# by ayu_cafe | 2007-09-26 01:49 | かぞくのこと | Trackback | Comments(4)

高級旅館、一泊、おごらせてください。

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クライアント様の心意気に助けられ、
いくつかの大人の事情を乗り越え、
9月20日、無事、全世界に向けて公開できました。




旅館はJTB様のご協力のもと、
基本的に、一泊5万くらいのところを
ayuチームが厳選。
20万円分の旅行券もおすすめです。

今回、マス広告での大量告知がないので、
抽選の倍率は、かなり低いと思います。

みなさま、これはチャンスです。
ぜひ、恋人と、伴侶と、お妾さんと、
至福のひとときを。










# by ayu_cafe | 2007-09-22 10:46 | 仕事もしてます | Trackback | Comments(12)

ねこものまね act.15

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まりも。


(なんとなくです。。)
# by ayu_cafe | 2007-09-19 06:09 | ayuCafeねこものまねshow | Trackback | Comments(10)

「どんな目に遭っても、生きていたいです。」

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ちょっと前に見たいと思っていた
歌番組をYouTubeで見つけた。

長身の痩せた男が、異様な目つきで、
たんたんとこんな歌詞を歌っていた。

「神様に会ったらこんな風に言うんだ。
 どんな目に遭っても、生きていたいです。」

まずいな、と思った。
「人間」見ちゃったよ。

こんな濃厚なものを
ゴールデンタイムなんかに
電波で配信していいんだろうか。


次に演奏したバンドは、フロントの
女性ボーカルが、相変わらず姿勢を正し、
国民をさめた目で見据えながら、
こんな歌詞を歌った。

「美しいのは測れないの、溢れ出すから。」


吉井和哉も椎名林檎も
パリのオランピア劇場で観てみたいな。
エディッド・ピアフが、あの低音で、
「人間」を刻み付けた劇場で。

そして、二人とも死んだら
ペール・ラシューズ墓地に入ってもらいたい。
そしたら冬のあの冷たい空気のなかで、
ふたりの歌詞を思い出しながら散歩できる。
# by ayu_cafe | 2007-09-18 01:53 | ayuCafe Music Bar | Trackback | Comments(2)

長い時間をかけて、うさぎのところに戻る。

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むかしむかし、ある母親が、
自分の子供にいくつも絵本を
買ってあげていた。
その中に、小さなサイズの
うさぎの絵本があった。

子供は、その絵本を読んで、
うさぎやその仲間たちが
よく困ったことになるので、
ハラハラしていた。

それから長い時間がたった。

母親は、職場で大きな事故に遭い、
障害者認定を受けた。

子供は持病こそあったが、
なんとか自分に合う仕事を
見つけることができた。

母親が定年した翌年、
子供は大事なひとと結婚した。

ある日、うさぎの絵本を書いた
作家の伝記映画が公開されたので、
子供は、母親と妻を誘って観に行った。

映画のチケットを買うとき、
障害者手帳を見せれば、
本人と付添人が割引になる、
と書いてあったので、
割引にしてもらった。

映画には、限りなく美しい湖水地方と
繊細でやさしい原画が、たくさん出てきた。
原画の中のうさぎたちは、
CG技術で動きまわり、
たまに、まばたきしたりして、
こちらを不思議そうに見ていた。

ずいぶん久しぶりの再会だった。
うさぎたちは、こちらを見て、
いろいろなことが変わっていて
驚いたかもしれない。

長い時間をかけて、子供は、
母親と妻を連れて、
うさぎのところに戻って来た。

帰りに、作家のスケッチをあしらった
タンブラーが売店で売られていて、
「これいいねえ」と盛り上がり、
3つ買った。








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(↑読んでいたのは、日本語版初版本でした。。)
# by ayu_cafe | 2007-09-17 02:01 | ayuCafe 映画 Bar | Trackback | Comments(4)